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2011年3月15日 (火)

ACのCM (旧・公共広告機構)

3月11日の東北・関東地域の大地震発生以来、メディアは震災報道一色になり、民放テレビもCMをはさまずに報道特番を続けていましたが、3日後くらいから徐々にCMも流れるようになりました。

しかしながら、企業CMはさすがに少なく、かわりに(大手のキー局の放送でも)非常に目立つのがACジャパンのCM

*ACジャパンのHP

ACジャパンとは、交流電源の普及団体…ではなく、教育機関(academy)のドメインでもなく、英語名を”ADVERTISING COUNCIL JAPAN”といい、旧名を「公共広告機構」といった社団法人で、全国の広告主、広告会社、媒体社(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ他)などの広告を扱う企業(約1,200社)・個人が会員となって運営している団体です。

ACのCM・広告作品は過去の分も含め、HP内の「広告キャンペーン」のページで見ることができます。
http://www.ad-c.or.jp/campaign/index.html

*最近多いACのCMのいくつか
・2010年度全国キャンペーン  「あいさつの魔法」

・こだまでしょうか

・国境なき医師団

活動内容は、営利目的とは違った公共的内容の広告を製作、社会に広めることで、CM素材や広告原稿の制作、CM放送・広告掲載などは会員社の支援によって行われています。

要するに、全部会員企業が無料で協力しているということです。従って、スポンサーがCMを自粛したり、出稿しなければ、(空いた枠を埋めるために)自動的に番組宣伝やACのCMが増えるわけです(だから独立U局などでは、普段からACのCMはしょっちゅう流れてます)。現在の電波媒体は大震災による特別編成がいつまで続くか分からないので番宣もできず、なおさらACのCMばかりになってます。印刷媒体の場合は、広告がなければ記事とか自社出版物の広告などで埋められますが、TVやラジオは毎日途切れずに放送しているし、そう簡単にはいかないので、放送局側がACのCM”素材”をフル活用しているわけです

ただ、純粋に民間の団体なのに、旧名だと国の機関か役所の天下り団体と間違われて、「税金で勝手にCM作るな」と苦情が相次いだので、2009年に現在の名前に変更したとのこと。”公共広告”だったのが、政府広報CMなどと混同され、かえって視聴者から誤解をまねいたようです

(注)「政府広報CM」政府の各省庁が予算を取って行うもので、公共広告とは全く別です。政府広報CM・広告には通常、下記の葉っぱのマークがついています。なお、政府広報予算は、ここ数年大幅に削減され、政府広報番組も2009年度でほとんどが終了しています。

Photo

*政府広報オンラインのサイト

※生涯学習教育のNPO「神田雑学大学」(http://www.kanda-zatsugaku.com/)と言うところで2010年4月2日に、ACジャパンの専務理事さんが「公共広告って何?知られざるACジャパンの活動」という講演をされています(詳しいですが、長文です)。
→ http://www.kanda-zatsugaku.com/100402/0402.html

ACのCMで流れているのは、「国境なき医師団」「国連難民高等弁務官事務所協会」「(財)文字・活字文化推進機構」「3R推進団体連絡会」「あしなが育英会」「日本対がん協会」「日本脳卒中協会」「赤い羽根・共同募金」「骨髄バンク」など公的団体の活動紹介や、その他、マナー、教育問題、環境問題、犯罪防止などの啓発(広告キャンペーン)で、結構話題になるCMも多く(”もったいないおばけ”とか”黒い絵”とか”ストップ、温暖化”とか、栗山千明さんの”命を大切に”とか)、動画共有サイトでも多数見ることができます。

なお、ACは今年(2011年)創立40周年だそうです。

※あまりにもACのCMが多くて苦情が出たらしく、HPにお詫びが載ってました(2011.3/16)。

AcowabiACのCM素材を使うかどうか、どの素材を使うかは全て放送局の判断なのだから、せっかくの公共的活動なのにACも大変。

(さすがに、これだけ繰り返されると見る方もアレですから。テレビ局側にもっと工夫が欲しいですね。募金先の表示とか生活・交通情報画面を流すとか、多少は素材を別に準備すべきでしょう)

*3/18からは「いま私たちにできること」といって、節電や買いだめを控えるなどを呼び掛けるものも流れています。3/19(3/20の0時?)からは、局の方で最後の「えぃ~し~(AC)」の音を消したりしているようです。・・・それと、JARO(社団法人日本広告審査機構 http://www.jaro.or.jp/)やBPO(放送倫理・番組向上機構 http://www.bpo.gr.jp/)のCMもちょっと使ってるようですが、JAROやBPOは広告や放送番組内容の審査をする団体なので、局側はあまり流したくないでしょう。たぶん。

*これはJAROの最近のCM
(「見るサル、聞くサル、言うサル」編)

*以下にも参加しています。

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