東北・関東地域の大震災によって電力供給能力が大幅に低下したため、3月14日から東京電力管内では「計画(輪番)停電」が実施されるそうです。普通の停電と違って予定が分かってはいても、地域全体が停電になるので非常にやっかいです(近所のお店も公共施設も自販機も鉄道も停電…)。
*google 計画停電情報
*Yahoo! 計画停電マップ
*Yahoo! 節電・計画停電情報
*おすすめサイト : 東京都葛飾福祉工場
(東京都の防災用品専門の製造事業所。防災用品の電子カタログや防災アドバイスがあります。カタログを見るだけでも勉強になります)


※主に家庭での注意点をまとめました。
■火の用心。一酸化炭素中毒にも。LED携帯ライトがおススメです…さて、停電の際に、ろうそくやカセットガスコンロ、暖房用の石油ストーブ、練炭などを使う人も多いでしょうが、火の元はもちろん、一酸化炭素中毒には注意して、換気をこまめに行って下さい。また、使い捨てカイロ使用の際は低温やけどにも注意。
特に、照明にろうそくを使うのは細心の注意が必要で、使わないのが一番です。LEDライトやLED(またはミニ蛍光管)ランタンの方が明るいし、つけっぱなしでも、ろうそくの何倍も何時間でも電池は持ちます。今ではちょっと大きめのスーパーでどこでも売ってます。
昔はマンガン電池に豆電球の懐中電灯で長時間は全然使えませんでしたが、今はアルカリやエボルタ、リチウム電池等々でLEDやミニ蛍光管を使う時代です。火災のリスクを伴うろうそくより、できる限り文明の利器を使いましょう。
ろうそくの場合は、アウトドア用品の専用ランタン以外は私はおすすめしません。仏壇用のろうそくは非常に扱いにくいし、危険です!
現代の我々は、火の取り扱いについて、電気のなかったの時代の人たちのように、厳しいしつけも受けてないし、経験も少ないのです。危ないうえに慣れないことは避けましょう。
また、学生の文化祭でよく起きる事故に、カセットガスコンロを2台並べて上に鉄板を置いたため、ガスボンベが過熱して爆発、というのがあります。カセットガスコンロは2台並べて使用してはいけません。複数台使う時は十分離して、くれぐれもボンベの過熱などには注意しましょう。
ちなみに、家庭用カセットボンベを使用するポータブル発電機というのも何種かあります。8万円~10万円くらいするし、品薄の様ですが。また、メーカーは「発電機の使用は必ず屋外の通気の良いところで」と念を入れた広報・宣伝を行っています。
あるいは、家庭用ポータブル電源とか、住宅用蓄電池を用意するという手もあります(ただし、通電時やソーラーチャージャーなどで充電しておく必要があります)。

自動車があれば、インバーターを使ってシガーソケットから電源をとると言う手もあります。
セルスター(CELLSTAR) パワーインバーターミニ(DC12V専用) HG-150/12V
■水の悩み…水道や水洗トイレも、貯水タンクに水を送るモーター(給水ポンプ)がとまるので、停電が長引くとタンクが空になり使用できません。そういうわけで、飲み水・手洗い水・水洗トイレを流すための水(風呂の残り湯とか)とバケツを準備しておいた方が良いでしょう。防災用簡易トイレがあった方がいいし、ドライブ用トイレもあれば使えるでしょう。本当に被災した場合は、とにかく何より「水とトイレ」が問題になります。衛生面・健康面で(たとえ身体壮健な成人男性でも)食料よりも重要です。
■ラジオが便利…停電中は携帯電話やスマートフォンの充電もできないので、携帯型充電器があるにしても、ワンセグテレビやネットの使用は最小限にした方が無難(電池を消耗するし、一時的に通話量が過多になれば繋がらないこともある。それ以前に、携帯電話用の電波中継器や基地局が停電で機能停止している可能性も)。
こういう場合は、やっぱり(小型)ラジオ(もちろん電池式の)が価格も安いし、電池も長持ち、便利です。災害時は、口頭だけでなくチェーンメールによるデマもあります。基本的な情報収集は、信頼できる防災情報サイトや細かい”現地情報”以外は、やはりラジオなど報道・公的機関の発表から得るのが無難です。
震災の発災後、懐中電灯用の単1単2電池は品切れ店が続出していますが、LEDライトや小型ラジオは単3単4電池使用の物が多いので、その面でもよいかと思います。
※参考記事:防災情報のサイトまとめ (2011.3/13)
東日本で大震災(2011.3/11)
*Googleの災害関連情報 (・水道-断水、停電時のトイレの利用方法 (TOTO)へのリンクあり)
※その他、冷蔵庫は、事前に冷凍室で保冷剤を凍らせておいて、停電したら冷蔵室部分の上部に移して(冷気が下に向かっていく)なるべく開け閉めしない(大昔の電化される前の”冷蔵庫”は保冷室の上部に業者が毎朝配達してくる氷を置くだけのもの。だから、都会住まいで店をやっているか、ゆとりのある家庭だけにしかなかった)。
エレベーターは使わない(閉じ込められるとやっかい)。
電気ストーブ・ヒーター、電気毛布、こたつなど熱を出す、あるいはW数の大きい機器はスイッチを必ず切っておく(できればプラグを抜いておく。スイッチを入れたままだと、電気が復旧した時にショートや発熱して危険なことも)。
*再びちなみに、私は日ごろから節電用(というより、電源の切り忘れ防止に。電気”料金”の節約と防火のためですが)に、「タイマータップ」(コード付きとタップだけのがある)を使っています。” 時間がたてば 切 ”にプラグをさしておいて、使う時間分だけダイヤルを回しておく、と簡単なので。また、電気製品が多いとどうしてもタコ足配線になりがちですが、各コンセントにスイッチがついた「節電コンセント」も重宝しています。これらを使えば、コンセントからプラグを抜いたのと同様の効果なので、日常の家電品の待機電力の省エネにもなります。
ついでに、この機会に、電気コードが何かに踏んづけられてないか、コンセント周りにほこりがたまってないか、また、水がかからないか、電気機器が経年劣化して(古くなりすぎて)ないか、などなど…といった点までチェックしておけばより安心です(断線箇所、電気の近くの水気・ほこり、古くなった部品など、いずれも発火の危険があります)。
とにかく熱源体には注意が必要です※
東京でも流通網の混乱によって、スーパー・コンビニなどで商品未入荷となり、空になった棚があちこちの店で目立ってきました(特にパンやカップめんなど保存がきく食糧の棚は空っぽ。逆に生鮮食品は十分で、何か不思議な感じ)。子供のいる家庭では衛生用品を求める例も多いようです。
また、臨時休業の店もちらほら見かけます(なぜか牛丼チェーンでよく見るような・・・)。報道によれば、石油類は供給されているそうですが、念のために購入する人が多いので、各GSではガソリンが品薄とのことです。
計画停電の実施によって鉄道なども混乱していますが、被災地の困難に比べれば、ほとんど各人で対処可能です(健康に不安がある場合は医者と相談を)。原発のトラブルの方はかなり心配ですが。
西日本と東日本の電力周波数が(西60Hz・東50Hz)違うということも久しぶりに思い出しました(最近の家電はほとんど自動対応ですが、昔は特に時計などは周波数切り替えスイッチがついていたものです)。この周波数の違いによって、西日本地域からの電力融通には変電所を通す必要があって、東電管内では十分な電力を確保できないとの由。
皆さんも落ち着いてこの事態に対応しましょう。
*以下にも参加しています。

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