京都国際マンガミュージアムのドイツ・マンガ展
今年2011年は日独交流150周年の年です。また、本日10月3日は、東西に分断されていた戦後ドイツの統一記念日です。
※京都国際マンガミュージアム企画展 : 「13人のドイツ・コミック作家展―オルタナティブからMANGAまで」(2011年9月10日~10月16日)のチラシ。
そういうわけで、2010年10月~2011年10月は「日独交流150周年」でいろいろな催しが行われています。
また、先日京都に行った際(京都御所の見学で。9月24日)に京都精華大学が運営する京都国際マンガミュージアムを訪問してきましたが、こちらでもドイツとの交流を記念して、ドイツのマンガを集めた企画展示をしていました。
ドイツの漫画は、登場人物が”都市生活者”が多く、内容がどうも”哲学的・自省的”な感じで、日本のものとはかなり違ったテイストでした。
全く勝手に個人的な私の意見で映画に例えると、「ブリキの太鼓」とか「グッバイ・レーニン」「ラン・ローラ・ラン」「善き人のためのソナタ」みたいな雰囲気。日本のマンガやアメコミのような、ヒーローが活躍するパワフル系やキュートな動物が出てくるほのぼの系は、展示してあるものの中には見られなかったです(なお、ドイツ映画関連の展示は全然ありません)。
エーリッヒ・ケストナー原作の「点子ちゃんとアントン」のコミック化作品があって、ちょっとホッとした感じです。
もっとも、日独交流事業の公式マスコットに使われている”Maus”(ドイツ語のネズミ)など、かわいいキャラクターもあるので、本国にはもっといろいろなマンガがあるのだろうと思います。
※ドイツ文化センター(東京)のHP(日独交流イベントの案内一覧など。”日マン独”のサイトもここ)
同ミュージアムでは他にも「赤塚不二夫マンガ大学展」(2011年10月29日~11月6日)などいろいろな企画展が予定・実施されている他、コミック雑誌・アニメ・キャラクター商品などの発展の歴史、高知県や鳥取県、北九州市など各地のマンガ関連イベント紹介など、常設展もバラエティに富んでいます。
※入場料金案内(左)と館内でマンガを読む人たち(右)。年齢性別国籍を問わず、幅広い層が来館しています。
京都国際マンガミュージアムは、元小学校だった校舎を改築したもので、マンガ図書館・資料館でもあり、膨大な数のマンガを直接手にとって読めるほか、外国語に翻訳された日本の漫画や外国の漫画の本、アニメやマンガの各種関連展示もあり、充実した内容です。今では京都の名所の一つとも言えると思います。
(写真は係の人に断ってOKだったところだけ撮っています。一般の展示物や蔵書の撮影はできません)
※2階のサン・テラスに飾られている手塚治虫さんの「火の鳥」。
場所は京都市内、地下鉄・烏丸御池駅すぐでアクセスは便利です(京都市交通局のHP)。
入館料は大人800円、中高生300円、小学生100円です(休館日は年末年始の他、通常水曜日ですが、変動するので要確認)。
※入り口脇にあるミュージアム・カフェ「えむえむ」。左はメニュー。
国内外のマンガ・アニメの歴史と現状を知る上でも、懐かしいマンガを読むにも、お勧めのスポットです。
そういえば、先月(9月)3日には、神奈川県で川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム(完全予約制!)がオープンして話題になりました。
アニメ関連会社(東京ムービーなど)の多い東京・杉並区にも、アニメのミュージアムがあります。東映アニメーションなどがある練馬区や”中野ブロードウェイ”のある中野区もアニメによる町おこしに力を入れています。
参考カテゴリー :アニメ・コミック
参考記事 : ドイツが徴兵制をようやく廃止(2011.5/8)
※ちょっと古い本(2004年)ですが、こんな本も。全国のマンガ関連ミュージアムやマンガ・ロードなどを紹介。
(注:宮城県石巻市の石ノ森章太郎さんの記念施設など、この度の東日本大震災で被害を受けるなどして、休館しているところもあります→”石ノ森章太郎ワールド・Mangattan.net”)
*以下にも参加しています。
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