全国のインフラが老朽化…。
2012年12月2日に起きた、中央自動車道・笹子トンネル天井崩落事故ですが、理不尽な事故で亡くなられた方は本当に気の毒です。そして、事故の原因の一つとして老朽化があげられています。
*トンネル崩落事故、死者9人に 中日本「原因は老朽化」(2012.12/3 47NEWS/共同通信)
笹子トンネルは1977年開通だそうですが、例えば、東海道新幹線や首都高速は1964年の東京オリンピックにあわせて作られたので、もうすぐ半世紀。
その他、高度成長期やバブル期の建設ラッシュ期に建設されたインフラやビルも20年から50年以上経過。その上、阪神淡路大震災で阪神高速道路が倒壊した時にもありましたが、手抜き工事が隠れている場合もあるし、設計・施工・保守の会社が倒産する場合もあります。
*サクラダが破産へ 負債26億円 県内上場企業で2例目 橋梁メーカー(2012.11/28 47NEWS/千葉日報)・・・本四架橋の「大鳴門橋」や「北備讃瀬戸大橋」、東京・葛飾区の「かつしかハープ橋」などを作った会社。
*NHKスペシャル シリーズ日本新生 「橋が道路が壊れていく」・・・インフラ危機を乗り越えろ(2012.3/31放送)
また、コンクリに海砂が使われていた場合など、塩抜きが十分でないと塩害が発生することがあります。
実際、1990年完成の東京都庁舎は早くも水漏れが大問題になっているし、首都高速(老朽化)とか山陽新幹線の橋脚(塩害?)を近くで見ると、大丈夫かなと思うことが多いです。
アメリカでも本土が第2次世界大戦の戦火にあわなかったので、戦前のニューディール政策時代に作ったインフラが80年代ころに寿命を迎え、相当問題になったようです。
ビルなどは大体30年くらいで建て替えるし(「また店が閉店?」と思ったらテナントの入るビル全体の建て替えだったり、都内では最近多いですね)、瀬戸大橋なんかは特にそうですが、これからはインフラの維持・管理、解体か再利用かなどの問題が緊急の重要事項になるでしょう。
水道管やガス管だって劣化するし、防災の問題もあります。老朽化は分かりきったことであって(だからビルは建て替えられる)、想定外ということはありません。民間企業なら(普通は)減価償却を必ず考えています。
インフラの維持・整備については、公共事業が善か悪かなどという、全か無かの二元論とは違った考え方が必要です。
無駄は普通良くない(余裕が必要な場合もある)し、コストがかかっても必要な物は必要。
「朽ちるインフラ」でも指摘されていますが、インフラ・公共施設の運営や維持にかかるコストをできるだけ正確に把握して情報公開し、地域住民や国民全体で議論することが重要(民主主義の基本のような気がしますが)だと思います。
*社会資本の老朽化は想定内の緩やかな震災--『朽ちるインフラ』を書いた根本祐二氏(東洋大学大学院経済学研究科公民連携専攻主任教授)に聞く(東洋経済ONLINE)
参考記事 : 商店街活性化と活断層と”朽ちるインフラ”。(2012.3/26)
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