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2014年12月の3件の記事

2014年12月22日 (月)

キューバをめぐって米ロが綱引き。実は日本をめぐっても…。

最新 世界情勢地図

今月(2014年12月17日)、アメリカのオバマ大統領が永らく断交状態にあったキューバとの国交正常化交渉を開始すると突然発表して世界を驚かせましたが、早速、ソ連時代からつながりの深いロシアが関係強化を確認する動きを見せて、綱引きをしています。

*米がキューバ政策を転換 近く国交正常化交渉を開始(2014.12/18 47ニュース/共同通信)

*ロシア キューバと関係強化を確認(ロシアのロゴージン副首相が12月19日、キューバの首都ハバナを訪れて、ラウル・カストロ国家評議会議長と会談…2014.12/21 NHKニュース)

*(ロシア側の報道解説)時計の針は元には戻らない。だが、自らの手で制裁を止めることは出来る(チェ・ゲバラとともにキューバ革命を起こしたフィデル・カストロ前議長の元気そうな写真あり…2014.12/18 ロシアの声)

かつてのキューバ危機の例を見ても分かるように、アメリカのすぐ隣の島国のキューバが、アメリカか、あるいはそれ以外の大国と仲が良いかで、国際情勢は大きく影響を受けます。

実は、これ、日本にとってもより当てはまることであって、太平洋の西端で中ロの隣にある日本が、アメリカ寄りか、中国あるいはロシアよりになるか、たとえ、日本列島がほとんど無人島ばかりであっても地理的に大きな意味があるのは自明です(「戦略的」に、あるいは、帝国主義時代風に言えば「地政学」的に、というわけ。沖縄だけの話ではありません)。

しかも、現実には日本は1億以上の人口、世界トップレベルの技術力・経済力を持つのだからなおさら。

今現在、日本に米軍基地(特に海・空軍。海軍基地の日本での整備能力の高さを疑う人はいないでしょう)があるおかげで、豪州・NZの同盟国とあわせ、アメリカが太平洋を「内海」のごとく勢力圏にしているのに、これが、日本が再度、敵性国になるか、あるいは敵性国の支配下に入ったら、アメリカの「既得権益」が大きく損なわれ、東南アジアやインド、中東へのアクセスも制限されるし、再び小さなハワイ諸島が最前線ということになり、まるで第2次大戦前に逆戻り。およそ、アメリカが黙って受け入れられる状況ではないでしょう。

中国の軍部が低レベルな「太平洋米中2分割管理論」を持ちだしたことがありますが、まあ、およそ周辺各国に受け入れられる話ではありません。

しかし、逆に言えば、中国やロシアから見ると、日本を仲間(というか支配下)に引き入れれば、東アジアや北西太平洋を自分の「勢力圏」にできるわけで、そのための画策を当然、いろいろやってます。

もちろん、中ロともに、かつての軍国・日本かソ連みたいに、周辺国に対する外交政策そのものが軍事力をチラつかせた「上から目線」で「保護してやるぞ」といった「恫喝」的態度だから、どこともうまくいっていませんが。

なるほど知図帳 世界 2015 (地図帳・学習地図|昭文社/マップル) 今がわかる時代がわかる世界地図 2015年版 巻頭特集:「新冷戦」!?不安定化する世界 (SEIBIDO MOOK)

いずれにしろ、日本で流行る「アメリカに見捨てられる」式議論とは裏腹に、クール・ジャパンとはまた別の意味で、日本は「モテモテの引っ張りだこ」であって、水面下ではキューバ以上に各国が綱引きしているのではないかと思います。少なくともアメリカは日本を簡単には「手放す」ことはないでしょう(「日本の国内市場」自体も巨大ですしね)。

およそ、硬直した組織と幼稚な思考パターンで、ろくろく情勢分析もうまく立ちまわることも出来ない無能政府を見限ることはあるかもしれませんが(そうなるとCIAの出番ですな。もっとも、秘密の多い「巨大官庁」CIAも一般に言われるほど有能とは限りませんが)。

なにはともあれ、キューバは50年以上もアメリカに経済制裁されつつも、医療や防災体制、教育制度では社会主義の理想を相当実現した国。故に、現状は大きく稼ぎたい人には、やはり向かない社会ですが、将来はベトナムのように「新興国」の仲間入りもあるんじゃないかという気がします。

したたかな国キューバ―シジョンは揺れても倒れない 「防災大国」キューバに世界が注目するわけ

政治体制は民主化されたほうが良いですが、アメリカの大資本や一部財閥に支配されて庶民が見捨てられるような社会にはなってほしくないものです。

オバマ大統領の残り任期内の実績づくりかもしれませんが、アメリカとキューバ国交正常化関連ニュースを見てつらつらと思ったのでした。

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2014年12月14日 (日)

今年もサンタ追跡は2WAYで。

かれこれ1955年から続くNORAD(北アメリカ航空宇宙防衛司令部)サンタ追跡

          Santa

*NORAD Tracks Santa サイト

*NORAD Tracks Santa (YouTubeのチャンネル)

2007~2011年までは「サンタの追跡ライブ」にGoogleがワールド・マップを提供していましたが、2012年からはマイクロソフトのマップになり、Googleの方は一昨年から独自にサンタ追跡のサイトを公開。今年もやってます。

*Google Santatracker サイト

カウントダウンがあったり、ゲームがあったり、どちらも趣向を凝らしてます。

いずれにしても、将来に希望の持てる、平穏なクリスマスになってほしいものです。


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2014年12月 1日 (月)

選挙には行きませう。「声を上げないところ」が「しわ寄せされるところ」です。

さて、今年の師走は思いもよらず選挙の月となりました。

最新事例解説 すぐわかる選挙運動(改訂版) ―ケースでみる違反と罰則―インターネット選挙対応 池上彰の選挙と政治がゼロからわかる本 (河出文庫)

そういうわけで、選挙権のある人はもれなく投票すべきであります。

私の「一票ぐらい関係ない」とか、「どうせ何も変わらない」とかは、はっきりと間違いです。

(あなたが選挙にいかないと、投票するのは特定の組織や団体、集団ばかりになってしまいますよ)

特に日本における政治は、昔からよく言われるような「金持ち優先」(もしそうなら、相続税はもっと安いはずですが、現実には今後さらに高くなります)でも、また、いわゆる「社会主義的」(日本は計画経済ではないし、福祉増進はまともな国なら当たり前ですが、わが国の福祉は最近はあまり前進してません)でもありませんもっとも、日本の政治や行政は「官僚主導的」ではあります。

では、官僚の諸君や役所と仲良しの政治家はどこを見て仕事をしているかといえば、漠然として主体の見えない国民とか納税者ではなく、直接にはっきりと「注文」や「陳情」をしてくる「圧力団体」です。

語弊を恐れずに言えば、日本の政治・行政は「クレーマー」(圧力団体)優先です。

組織というのは、大きくなれば民間でもそうですが、平穏なときは日常業務を淡々と(惰性で)続けるだけです。みんなが勝手をやると収拾がつかないので、政府や役所というのは基本的に「受け身」です(裁判も訴訟が提起されなければ行われません)

しかし、何かクレームがあれば、それに「対応」します。要はそれだけのこと。そして、日本で代表的な圧力団体が、主に東京にあり、霞ヶ関や永田町に「直接」乗り込める「財界」とか「巨大労組」、いわゆる「市民団体」などというわけ(外国政府の場合もあるかな。「陰謀」ではなく正式な「要望」がよくある)。

右か左か金持ちか貧乏かは、あんまり関係ないです(こういう分類なら公務員諸氏も一般人と同じ)。

いずれも大多数の一般国民とは感覚がやや違いますが、日常的にこういう団体が政治家や行政に圧力をかけ続ければ、政策が変わっていくこととなります。

そして、政策変更の際の不利益な側面(しわ寄せ)は、弱いというよりは「声を上げない」「苦情や文句を言ってこないところ」に一番にいくこととなります(思いもよらぬ抵抗があれば、また別のとこにいくわけ)。簡単に政策は「悪い方に変わります」(圧力をかけたもん勝ち、ということ)。

こういうわけですから、自分の声やクレームを政策に反映させたいならば、現代のわが国は言論が自由な国なので、方法はいろいろあるわけですが、普段そのようなゆとりがないという方も、最低限、投票ぐらいはすべきだということになります(司法の世界でも「自らの権利の上に居眠りしている者」は保護してくれません)。

そうでないと、いずれは、「文句を言わない国民」は「何も言わせない国民」にされてしまう可能性が少なからずあります。

税金や強制的な義務ばかりあって、何も言えない社会など御免だし、間違いなく経済も停滞するし、世の中全体が刑務所のようになってしまうのは、先の読めない一部の権力亡者か政治的マゾヒストを除き、誰も望まないでしょう。翼賛議会”は不要です。

また、政治家は理想的一般論で動くことは滅多になく、結局は「自分に投票してくれる(当選させてくれる)」選挙民のために活動しやすいものです。

そういうわけなので、選挙には必ず行きましょう。

「資料 政・経 2014」 倫理資料集―ソフィエ 智を学び夢を育む ズームアップ現代社会資料〈2014〉

なお、12月10日からは「特定秘密保護法」(外国のスパイより、同胞の日本国民に矛先が向いてる気がする)が施行されますが、12月10日は「人権デー」でもあります。

人権は自分自身の問題です。悪いことをした時に裁判の時だけ問題になるのでありません。もし、自分には関係ないと思っていたら、平和ボケ以上に、社会認識が「甘い」ですよ。世間も役所の権力も「厳しい」ものなのです。

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