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2019年5月19日 (日)

「派遣の心理学」…派遣任務の影響とメンタルサポートの提言

派遣社員さんの本ではありません。海外の任地に派遣された兵士とその家族、周囲の人々のメンタルヘルスに関する本です。

正式書名は「派遣の心理学 エビデンスに基づく戦略―軍におけるメンタルヘルス増進のために」エビデンスとは科学的根拠などの意味です。
(原著:Deployment Psychology: Evidence-Based Strategies to Promote Mental Health in the Military (英語))

日本防衛衛生学会「派遣の心理学」を出版 派遣任務の影響とメンタルサポート提言 (朝雲ニュース 2019・5/15更新)

※表紙。シンプルながらなかなかスマート。
Deployment-psychology-a

日本の自衛隊も、1992年のPKO協力法制定以来、世界各地に派遣されるようになりました。派遣先は「戦闘終了地域」とはいえ、治安は不安定で、インフラは破壊され、言葉も文化も違う地域での活動は、現地隊員にストレスがあって当然(本当に安定した地域への協力なら、JICAや民間企業が派遣されるでしょう)。さらに、同じ自衛隊でも留守部隊や、また隊員の家族との心のすれ違いも発生します。まして、世界中で実際に戦闘を行う米軍兵士ならなおさら。

本書は、米軍のイラク・アフガニスタン作戦で得られた最新の知見をアメリカ軍の精神科医・心理学者が執筆、アメリカ心理学会が出版した著書を「日本防衛衛生学会」の防衛衛生有志会のメンバーができる限り平易に翻訳。といっても、学術書で硬いのですが、各章のはじめに翻訳者によるポイントの一覧があり、また、コラムの解説欄もあって、読みやすいように工夫されています。

同学会初の出版事業とのことで、Ⅰ巻(=写真。1~5章・派遣中)とⅡ巻(6~10章・派遣終了後)に分かれ、Ⅱ巻はこの夏出版予定とのこと。

限定発行で、一般書店・ネット書店では扱っていませんが、学術書ながら価格はⅠ巻は1000円(+送料)と廉価に設定されています。

自衛隊関係者だけでなく、広く政府関係者と一般国民にも共有されるべき知識だと思います。将来的には、民間の海外派遣要員や災害地域で活動する人員などと、その家族、周囲の人々のメンタルヘルス研究にも応用していけるのではないかと思います(実際、心理学や精神医学の症例は戦時のものが多くて、常に研究に使われているようですし。他の本で読んだところでは)。

希望者は「日本防衛衛生学会」まで。

Deployment-psychology-b

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