同じ家庭用ロボットの話なのに…ミーガンとミーナ
"ミーガン"(アメリカ)も“ミーナ"(日本)も映画やコミック・アニメに出てくる家庭向け女性型ロボット。
昨日(2025.1/20)の漫画ネタの話の続きです。
ロボットについて(この場合、等身大の人型で自律型のもの。ガンダムやパトレイバーのような巨大な人間搭乗型は人型というだけで、結局はクレーン車などと同じ。だからガンダムも本来はモビル・スーツ=パワード・スーツで、戦闘用宇宙服の一種)、「欧米では反乱を起こすもので、日本では人間のお友達」と受け止められているとはよく言われることですが、これはアチラのロボットの話で特に有名なのが、ロボットと言う語が初めて使われた(造語された)カレル・チャペック氏の戯曲「R.U.R.」で、この小説でロボットが反乱を起こしてしまうのに対し、日本では手塚治虫氏原作の「鉄腕アトム」や藤子・F・不二雄氏原作の「ドラえもん」(耳なしの猫型だが)がロボットの話が広まる最初だったということの影響が大きいようです。
また、「R.U.R.」でのロボットは機械式アンドロイドではなく、「ブレード・ランナー」にでてきたレプリカントのようなバイオロイドで、こちらが欧米ではロボットの本来の姿とされているようで、要するに人工奴隷。これでは親しみがわく以前に不気味さを感じてしまうのも無理ないかも知れません。また、アンドロイドにしてもすぐに「軍事転用」などが図られるのがアチラ、特にアメリカ。「ロボコップ」(ロボコップ自体はサイボーグだが)に出てきた暴走ロボットや反乱AIが人間狩りのためにつくった「ターミネーター」など、とにかく攻撃的です。
この流れは現在でも顕著に続いていて、2023年に公開されたアメリカ映画「M3GAN ミーガン」にでてきた"お友達AI人形・ミーガン"が結局は人間を襲いまくるのに対し、2024年の日本アニメ「僕の妻は感情がない」(原作は杉浦次郎氏のコミック)の"家事ロボット・ミーナ"シリーズは、あくまで人間の役に立つことだけが存在理由だとして行動します。
※映画『M3GAN/ミーガン』本予告
※TVアニメ『僕の妻は感情がない』本PV/My Wife Has No Emotion | Official Main Trailer
SF作家の大家のアイザック・アシモフ氏が、1950年代に発表した「われはロボット」(ウィル・スミス氏主演で映画にもなった)等で「ロボット工学三原則」=「人間への安全性、命令への服従、自己防衛」というのを提唱していたし、「鉄腕アトム」をもとに作られた「PLUTO」でも「ロボットは絶対に人間に危害を加えない」のが原則となっていましたが(作中では例外の個体がいて大問題になる)、やはりロボットは兵器メインでなく、人間の仲間であるように製造・発展していってもらいたいものです。
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