カテゴリー「書籍・雑誌」の69件の記事

2026年9月 3日 (木)

古代超大国の庶民の暮らし「古代エジプト人の愉快な日常」

古代エジプトと言えば、聖書にもでてくるローマなどと並ぶ古代の大帝国の代名詞。または、ピラミッドやスフィンクスなど巨大建築物も超有名。

しかし、これらの華やかな面に比べ、庶民のことはあんまり知られていないです。そこで登場したのがこの本。著者が大量に残るパピルス文書を直に読み解き、本書で古代エジプト人の日常生活が生き生きと再現されていて、生身の人間として大いに親しみが湧いてきます。分類としては「歴史書」になると思いますが、とにかくこれは「面白い」です。

古代エジプト人の愉快な日常 文春新書 松本 弥

古代エジプト人の愉快な日常 文春新書 松本 弥 税込み1540円

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しかし、新書が1540円とは。本も高くなりました…。

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2026年8月11日 (火)

書籍「だれでも防災」(再紹介)

10年前に大地震が続いた熊本県で、今年(2026年)7月28日に、またも震度7の地震があり、多くの被害が出ています。被災された方には心からお見舞いを申し上げます。

そして、地震の直接的な被害だけでなく、今後は後発地震や猛暑や台風などにも備えつつ、避難所生活や、自宅であってもライフラインが断絶した状態の暮らしを余儀なくされる場合が多数あると思われます。また、地域住民は当然ながら多様な生活状況の人がいます。

こうした状況で誰も取り残さないような方策を紹介する本が、こちら「だれでも防災」です。日本は先進国と言いながら、また、これだけ災害が多発して知見も蓄積されているはずなのに、いまだ避難所の最低限の人道的な生活レベルを保証する国際的なスフィア基準も一般化していません。設置が決まっている「防災庁」もまだ準備段階で動いていません(両方とも、報道で言及する人がほぼいないのが不思議)。人命尊重の防災を考えるうえで、この本は参考になるかと思います。

だれでも防災 決定版 避難が難しい人のための一冊 鍵屋 一

「だれでも防災 決定版 避難が難しい人のための一冊 鍵屋 一」(中央法規出版)

*関連記事 : 置き去りなし!「だれでも防災」(2025.10/10)

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高齢者の運転ミスの事故が多いから安全な自動車開発や道路の歩車分離を進めるのではなく「免許返納」させる、公共事業や組合のようなものは非効率で「悪」だし地方のインフラは効率が悪いので「コンパクトシティ」にして病院や公共施設は「拠点化」する(現実には地方住民は自動車がますます必要になる)、日本は農地も農業生産額も4割は中山間地域(棚田みたいなとこ)にあるのに「集約化・大規模化」すべし(できるとこはとっくにやってる)、食料自給率が低下の一方なのにお米の話になったとたん「米価」の話だけに全振り、欧米はじめ諸外国の農業は事実上国営事業化されてるのに自営農家ばかりの日本で「農家は補助金付でけしからん」、博物館の収蔵品が収まりきらないので倉庫を拡張するのではなく「廃棄を検討」、「国立」なのに大学も博物館も法人化で「自分で稼げ」と言われるので国立教育機関の学費も高騰・・・。

東京のオフィス街でお役人が机に座って考えた諸外国に比べても場当たり的で思いつきの「さかさま」な政策の数々。日本の社会の生活力というか基礎体力をどんどん自滅させるような政策ばかり。それを政府配布資料そのままに伝えるだけの都心本社の紋切りマスコミ。今回のような災害があるたびに日本社会の弱点や矛盾が露わになるが、今後は激甚災害が多発して、もっと困ったことが続発しそうです。地方の「商店街」も病院も、県道沿いにある。自動車無しで生活できるわけがないでしょ。災害など起きたらなおさら。自己責任でもないし、感情の問題でもない。

それとも、上記の諸政策の数々も「選択と集中」なのかな?ナントカの一つ覚え。政府も企業も今までの選択が間違っていたから、日本の現在の衰退を招いているのだから、今度の選択もまた間違いでしょう。負けが混んだギャンブル依存症のごとき状況ですな。そんなに集中が好きなら、日本は東京と6大都市くらいだけに人口を集中させて、ほかは放棄すれば「効率的」。もちろん、もし、こうなったら日本の大半は熊など野生動物の天下。農業も壊滅して食料自給率ゼロ。そして、人口集中した大都市に大災害が来て、日本終了。また、道路はネットワークであって、幹線・支線に分けて赤字だ黒字だいうのもナンセンスだし、トカゲの尻尾切りの選択と集中から「プロジェクトX」は絶対に生まれない。現実に、21世紀の今は国際的にも経済的にも、天災と安保リスクばかり増えているのだし、「成長の芽」はどこにあるか分からない。現代は「リスク分散」の時代だと思いますね。

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2026年7月 2日 (木)

ありそうでなかった?「ふりがな日本地図帳」&「日本の分け方」

とにかく漢字の読み方がいくつもあってややこしいのが日本語。その上、地名ともなると難読地名だらけ。仕事でも旅行でも、おそらく日本人自身の方が、最初から発音表記を見る外国人よりも苦労しているのではないかという気がしますが、その苦労を解決してくれる地図帳がでていました。

 難しい地名もスラスラ読める ふりがな日本地図帳 平凡社地図出版

【難しい地名もスラスラ読める ふりがな日本地図帳 平凡社地図出版】

難読地名を集めた本や教育用のルビ付き地図はあったようですが、一般向けの全国地図でほとんどの地名にふりがなをつけた本格的なものは、おそらくほぼ初めてではないかと思います。これは便利。いままで思い込みで、間違いやあいまいに覚えていた地名の記憶の修正にはもってこいでしょう。

*掲載地名すべてにふりがなを付した日本地図帳が平凡社より登場 『難しい地名もスラスラ読める! ふりがな日本地図帳』5月20日発売(PR TIMES) 

それから、こんなのもある。いろいろな分野の日本の分布図です。味とかものの呼び名とか企業のサービス区画とか。 

47都道府県だけじゃない 日本の分け方 成美堂出版編集部

【47都道府県だけじゃない 日本の分け方 成美堂出版編集部】

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2026年3月28日 (土)

三省堂・神保町本店がリニューアル・オープン!

三省堂書店さんの東京・神保町の本店が2026年3月19日、リニューアル・オープンしていました。

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オープン初日はさすがにすごい人。また、Lineの友達登録をした人にはノベルティグッズを配布していました。それと、なぜか「Japan Times」が特別号外を配っていました。もちろん英文。インバウンド狙いかな? いまや「世界の神保町」で、外国人観光客の姿も日常的に見かけます。

*「本の街」神田神保町の“シンボル”三省堂書店本店が新装開店(TOKYO MX NEWS 2026.3/20)

*本の街・神保町、古書店入居で容積率最大300%緩和 改修や新築促す News潜望展望(日本経済新聞 2026.3/25)

*神保町が2025年「世界で最もクールな街」ランキング第1位に選出(TimeoutTokyo 2025.9/24)

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なお、店内の書籍売り場のレイアウトは工夫が窺えておしゃれですが、ビル自体がオフィス賃貸主体で、旧店舗に比べて売場面積が少なくなったところに本を詰め込んでいるので通路がせまいです。

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※↓ こちらは2022年5月、改装前の閉店間近の本店の様子。

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ちなみに、神保町の他の大型書店としては、東京堂書店さんと書泉グランデさんも健在で頑張っています。

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2026年3月16日 (月)

書籍紹介:災害から日本史を見直してみる本。

昨年(2025年)は1995年の阪神・淡路大震災から30年、今年(2026年)は2011年の東日本大震災から15年の節目の年でありましたが、被災地の復興は今なお途上で、また、他にもいつどこで直下型地震や南海トラフ地震などの海溝型巨大地震、さらに火山の噴火などがあるかもしれません。

こういう状況は、もちろん最近だけの話ではなく、日本列島ができたときから続いているわけで、数々の自然災害が日本の歴史に大きな影響を与えてきたのは明らかです。その天変地異と日本史の関係をまとめ、昨年(2025年)の11月に発行されたのが「日本史を地学から読みなおす」です。

世界史的にも気候変動からいろいろ影響を受けてきたと思われますが、日本は特に自然災害が多発する地域(面積は全世界の0.025%なのに地球上の地震の約1割、M6以上に限ると約2割が発生。津波被害もあるし、さらには、集中豪雨や台風、冬の豪雪などの心配もあります)なので、防災の面からだけでなく、自然災害と社会や経済・歴史の関係を日頃から意識しておくことが重要だと思い、比較的最近出た関連本をご紹介です。

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「日本史を地学から読みなおす」 (講談社現代新書 2795) 鎌田 浩毅 (著) 税込み1540円 

こんな本もある。↓

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「マンガでわかる災害の日本史」 (池田書店のマンガでわかるシリーズ) 磯田道史 (著), 河田惠昭 (監修), 備前やすのり (その他) 税込み1650円

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2026年2月 6日 (金)

"総特集 本州四国連絡橋偏愛マップ"!…「地図中心」2026年1月号。

今やビジネスにも生活にも欠かせない「地図」。その地図に関する各種データや応用製品を取り扱っているのが(一財)日本地図センターさん。

ここが毎月発行している地図の専門誌が「地図中心」なのですが、その本年(2026年)の1月号の特集が「本州四国連絡橋偏愛マップ」。備讃瀬戸大橋はじめ、明石海峡大橋、しまなみ海道などなど本四架橋の全貌を地図の視点で読み解いています。

瀬戸大橋マニアなら必読!かも。巨大橋と地図の視点から瀬戸内海地方を考察するのにぴったりだと思い、ご紹介です。

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四国のために3ルートもの架橋などいらなかったなどと言う方(特に交通「網」をネットワークと考えず、江戸時代の五街道的感覚のまま「幹線・支線」と捉えて区間を勝手にぶつ切り設定して赤字だ黒字だと言い募る机上の理屈屋評論家とか。で、「幹線」が災害などで断絶したらどうするのでしょうかね。仮定の話ではなく現実によく起きている問題ですが)もいるでしょうが、最初に開通(1988年)した「備讃ルート」は道路鉄道併用橋で、四国内の在来の鉄道路線がそのまま利用可能となり、「明石海峡ルート」は、渦潮をそのまま保存した鳴門大橋や開通当時は世界最長の吊橋で建設中に阪神淡路大震災があっても安全性に問題なく、日本の技術力の高さを示した明石海峡大橋の完成によって海外での建設の大口受注につながり、また、徒歩でも渡れる中小の橋で島々を繋いだ「しまなみ海道」はいまや世界的な観光とサイクリングの聖地となり、全て瀬戸内海周辺地域の地元経済、ひいては日本の経済・社会に多大な貢献をしています。

今後も課題で有り続ける橋のメンテナンスや地域経済・環境への影響を考えるうえで、こういう専門誌で基礎知識を得ておくことも有益だと思います。

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2025年1月20日 (月)

最近気に入った漫画とちょっと前に気に入っていた漫画

特に脈絡はないけれど全く個人的に最近ハマっていて完結した漫画と、ちょっと前にハマっていて、既に完結していたけどいまもときどき番外編が元の連載雑誌に掲載されたりしている漫画とほか+アルファー作品をご紹介。いずれも主に地方で生活する庶民の人の話です(最後のだけちょっと違うけど)。

(1)「この子知りませんか?」(作:てぃーろんたろん氏)

ネットの無料連載から格上げされて、内容も絵の方も緻密に描き込まれた有料紙コミック版がでたホラーでヒューマンなサスペンス。ロードストーリー的なところもあって、コマ割りもそのまま映画の絵コンテに使えそうな感じ。主人公はオジサンと少女ですが、「この子」とは誰か、物語の鍵を握る「死神」とは何者か、最後まで謎のままです。また、自分では何も決められないような性格でも、どんなに人生行き詰まっても、なんとかやり直そうという気にもなるお話で、視点を変えれば、戦争や大災害でもないのに「からかい上手の高木さん」の高木&西片コンビや普通のラブコメものにでてくる登場人物たちが過ごすような平和な日常を送るという、ささやかな幸せすら享受できなかった二人の魂の再生の物語でもあると思います(特に「魂」の再生という点がミソ)。探偵物ではありませんが、地方のドロドロした社会で起きた凄惨な事件が解決した後の穏やかな空気感は金田一耕助シリーズに通じるところがあるかも(テレビドラマ・映画の「トリック」だと事件は凄惨というほどではなくて全体的にはコメディだが、結末はあんまり後味良くない。ただ話運びとカメラワークは秀逸だと思う)。

この子知りませんか? 7 完 ニチブンコミックス てぃーろんたろん

この子知りませんか? 7 完 ニチブンコミックス てぃーろんたろん

*ジャンプルーキー:「この子知りませんか?」ネット上の無料版(一応完結してますが、絵はラフで分量はコミック版の半分くらい。内容も一部微妙に違います)。

(2)「ちひろさん」(作:安田弘之氏)

元風俗嬢で今は弁当屋で働くちひろさんとその周囲の人たちの人間模様。有村架純さん主演で映画にもなったのでご存じの方も多いかと。元の掲載漫画雑誌での連載は終了していますが、今もたまに番外編が載ったりしています。

ちひろさん 9 L C DX 安田弘之

ちひろさん 9 L C DX 安田弘之

*ピッコマ:「ちひろさん」(ネット掲載分・一部無料)

ちひろさん DVD 有村架純

ちひろさん DVD 有村架純

※映画『ちひろさん』本予告編 (Netflix Japan/2022)

(3)「前科者」(作:香川まさひと氏 画:月島冬二氏)

最近色々と話題になり、今後の担い手不足が深刻に懸念されている”前科者”の更生を支援する若い女性保護司さんの物語。こちらも有村架純さん主演でネット配信ドラマ・映画になりました。原作では主人公と仲間が読書家なのも興味深いところ。また、主人公はアルバイトで新聞配達とコンビニの店員もする苦労人。昨年(2024年)に連載が終了しましたが、その頃と前後して大津市で保護司さんが犠牲になる事件があり、保護司への社会の注目は集まりましたが残念な形になってしまいました。

 前科者 17 ビッグコミックス 香川 まさひと

前科者 17 ビッグコミックス 香川 まさひと

*LINEマンガ:「前科者」(ネット掲載分・一部無料)

映画「前科者」DVD 有村架純

映画「前科者」DVD 有村架純

※映画『前科者』本予告(WOWOW official/2022)

 (4)「ふしぎの国のバード」(作:佐々大河氏)

こちらは明治時代の日本を調査して回った英国の世界的女性旅行家のイザベラ・バードの日本旅行記のコミック化。資料や写真で見るバードさんとはだいぶイメージが違いますが、彼女の日本紀行の様子がドラマチックに堪能できます。話は終盤に向かっていますが、2025年の初め現在、こちらは連載中。連載が月刊誌なのでコミック版が1年に1巻のペースです。また、2020東京五輪を控えた2018年にはバイリンガル版も出ていました。

 ふしぎの国のバード 12巻 ハルタコミックス 佐々 大河

ふしぎの国のバード 12巻 ハルタコミックス 佐々 大河

*まんが王国:「ふしぎの国のバード」(ネット上の試し読みあり)

以上です。ほかに、最近アニメ化された「僕の妻は感情がない」や「PLUTO」(AI搭載ロボットが家族になったり、更に進んで強力な破壊力を持った際に起きる社会的問題のお話)もロボットのアイデンティティなど解答の出づらいテーマも絡んできて興味深く読んでます。

また、原作はあまり見てないが、「ダンダダン」や「葬送のフリーレン」「SPY×FAMILY」「怪獣8号」、放送中の「沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる(沖ツラ)」(沖縄の文化と青春ラブコメが絡んだお話。アニメの方は史上初の沖縄県民放3局でTV放送中とのこと)などなどの話題作もアニメでは楽しんでます。

もちろん、世間で大いに話題になった「ゴールデン・カムイ」とか「鬼滅の刃」や「進撃の巨人」とかも読んだりするし(特に金カムはよかった。昔の、昭和よりも前に生まれた大人というのは本当にあんな感じで恐ろしかった気がします。何しろ帝国主義と戦争の時代の大人だったので)、昔は「マスター・キートン」とか「AKIRA」、他、浦沢直樹先生や大友克洋先生、高橋留美子先生、松本零士先生、手塚治虫先生などなど(モンキー・パンチ先生の「ルパン三世」や、さいとう・たかお先生の「ゴルゴ13」は原作よりアニメ視聴の方がメインだったかも。宮崎駿先生の「風の谷のナウシカ」はアニメより原作の方が内容壮大)、昭和から続く大御所漫画家などの作品もよく読みましたが(今も読むが)、有名作品は誰でも知っているのでまた別の機会ということで、ちょっとマイナー系(失礼!)を挙げました。

前述のとおり、単に最近自分が印象に強く残った内容の作品群というだけですが、いずれもオススメ作品でもあります。コミック選びのご参考まで。

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2023年6月19日 (月)

一般人も利用可能な公開データ調査ガイド:「記者のためのオープンデータ活用ハンドブック」。

マスメディアの記者が記事を書く際には、関係者にいろいろ聞いて回るのはもちろんですが、それだけでなく、いろいろな下調べやデータ収集を行うことがよくあります。そのためのガイド本がでていて、値段も手頃で内容が分かりやすかったのでご紹介です。

記者のためのオープンデータ活用ハンドブック 熊田安伸

記者のためのオープンデータ活用ハンドブック 熊田安伸

「記者のためのオープンデータ活用ハンドブック」(熊田安伸著・公益財団法人 新聞通信調査会・700円+税)がそれで、情報公開請求しなくても、そもそも最初から公開されている行政の各種情報や入札案内、その他、登記、企業、雇用、事故、政治資金などなどの各種情報で一般に公開されていて誰でも利用できる情報の利用方法が紹介されています。ネット情報に関してはQRコードもついているので、ハンドブック片手に見たい情報にアクセスするにも便利です。

本来は取材記者用に作られた本ですが、一般にも販売されており、価格も手頃です。メディアの読者・視聴者は報道されたニュースを見ていろいろ判断することが多いわけですが、記者と同じ基礎データを調べられることは、仕事の上でも有益に活かせると思います。

本書や他の本で読んだところでは、スパイなど情報の世界の方々も、人間相手の情報収集活動(ヒューミント)はごく一部で、活動の大半は公開情報を分析すること(オシント)だそうで、大量の情報があふれる一方で、個人情報管理が厳しくなった現代社会のビジネスは、多くの分野で似た傾向が強いだろうと思います。

なお、同じ発行元から、「記者のための裁判記録閲覧ハンドブック」というのも出ていて、こちらは裁判記録の調査方法が解説されています。お値段はさらに安くて500円+税。法律に関連した書籍がどれもこれも高価なことを考えると、裁判報道や記録などに関心のある方にはお得なのではないかと思います。

記者のための裁判記録閲覧ハンドブック ほんとうの裁判公開プロジェクト

記者のための裁判記録閲覧ハンドブック ほんとうの裁判公開プロジェクト

いずれもご参考まで。

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2023年5月14日 (日)

民法大改正の時代に。「新しい民法がわかる本」。

「六法」(憲法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法)のうち、一般国民にもっとも身近な法律が民法。

我が国では憲法がもう70年以上も改正されていないとかよく話題になりますが(といっても、条文数自体が欧米の憲法に比べてざっくり半分ほど。だから解釈や運用をかなりしばしば変えている)、それをいえば、民法や刑法なども、基本、明治時代のものを100年以上の長きにわたって使っているのです。

もちろん、戦後に新憲法になったときに、新憲法の規定にそぐわない条文は改正(民法の家族法関係)、削除(刑法の一部)されたりしましたが、民法や刑法の大部分は、21世紀になるまで漢字・カタカナの文語体のままだったし、民法の財産法(物権・債権関係)などはほとんど改正されてきませんでした。

それが、21世紀に入り、民法の場合、2004年には条文が現代語化され、2017年には債権関係の大改正(2020年施行)が行われ、最近は成人年齢が引き下げられたり、児童虐待の問題から親の懲戒権規定が削除されたり、高齢化社会の進展で相続関連規定が見直されたり、空き家問題に対応して共有関係の規定が見直されたりと、昭和の頃には考えられないような大幅改正が続々と行われています。それも、ニュースでも常時話題になる生活に密着した分野ばかりです。

このような改正を逐一追いかけるのは非常に面倒なのですが、ここ20年ほどの改正をわかりやすくまとめた現状では最新(奥付では2023年4月20日発行)の本が出ていたのでご紹介です。

新しい民法がわかる本 全条文付 太田 雅幸

新しい民法がわかる本 全条文付 太田 雅幸

民法のポイントを103に分けて解説してあるほか、民法の主要改正時期と項目の一覧があり、巻末に民法の全条文もあって、価格も1500円+税と手頃です。

なお、必要か関心があって、購入する場合は、同名や似た名前の本が古いものも含めて他に何冊もあるのと、入門書・専門書ともに他にも良い本がたくさんありますので、その点はご注意ください。

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2022年8月 1日 (月)

終戦当時の労苦を偲ぶ夏

今年(2022年)は2月にロシアが隣国ウクライナに軍事侵攻するという衝撃的な事件があり、現在も戦争が継続中です。第二次大戦関係の書籍はコンスタントに発行され続けていますが、今年は期せずして旧ソ連・ロシア・ウクライナ関連の本や映画がいろいろ話題になりました。

戦争での夫婦生き別れの話の映画「ひまわり」とか、小説「同志少女よ、敵を撃て」(2022年本屋大賞受賞)、ドキュメント(コミックもあり)「戦争は女の顔をしていない」、ノンフィクション&コミック「ラーゲリ 収容所からきた遺書」、コミック「国境のエミーリャ」などなどです。

*<ブルボン小林 月刊マンガホニャララ>(39)戦争がもたらす不条理な抑圧=「ラーゲリ 収容所からきた遺書」と「国境のエミーリャ」の紹介(東京新聞・本・東京ブックカフェ 2022.7/18)

  

 

このうち、「ラーゲリ 収容所からきた遺書」は、第2次大戦の終戦後、大陸でソ連軍に降伏した日本軍部隊がシベリアに連行され、ラーゲリ(捕虜の強制収容所)で強制労働させられた人々の物語で、テレビドラマや映画にもなりましたが、このシベリアに連行された捕虜の方々、および民間の大陸からの引揚者の労苦を偲ぶ施設として、東京・新宿に「平和祈念展示資料館」があり、また、東京・九段近くには昭和時代全般の庶民の生活を振り返る施設「昭和館」、傷痍軍人の労苦を偲ぶ「しょうけい館」など、戦争と平和を考える政府設置の施設があります。

毎年、夏休みの時期にはこの3館が共同でスタンプラリー(2022.7/16〜9/4)をしており、九段には靖国神社もありますから、コロナ感染症や熱中症には気をつけつつ、関連施設を巡って、改めて戦争に巻き込まれた人々の労苦を偲ぶことが、今年は例年にもまして重要かなと考える今日このごろです。

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平和祈念展示資料館

昭和館

しょうけい館

※追記:3館回ってきました。3館のスタンプ3つを集めると、今年は、昭和の大イラストレーター・小松崎茂さんのイラスト入クリアファイルやノート、グラフィックデザイナー・編集者・花森安治さんのイラスト入りミニクリアファイル、ボールペンなどのオリジナルグッズがもらえます。大人のほか、自由研究をしているらしい小学生も来ていました。夏休み期間中の企画展示もそれぞれ興味深いものでした。なお、昭和館としょうけい館は写真NGですが、平和祈念展示資料館は、シベリア抑留の強制収容所での兵士の生活や大陸からの引き上げ者の生活の様子などの再現ジオラマなどの展示資料がありますが、いずれも撮影OKです。

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Syoukeikan Heiwakinentenji

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