カテゴリー「書籍・雑誌」の48件の記事

2017年10月 9日 (月)

「行動経済学」の研究者にノーベル経済学賞。

今年(2017年)のノーベル経済学賞は「行動経済学」研究者のリチャード・セイラー 教授に決まったそうです。

*ノーベル経済学賞にセイラー氏=米シカゴ大教授 (JIJICOM/時事通信 2017.10/9)

*ノーベル経済学賞にセイラー氏 米シカゴ大教授、心理学を応用(47NEWS/共同通信 2017.10/9)

お~そういえば、私の蔵書にセイラー教授の「行動経済学入門」が何年も前から加わっていて背表紙が見えているが・・・。

う~む、本が寝ているし、上に何冊も別の本がのっているな・・・。これをツンデレ、いや積読(つんどく)といいます。(-_-);

セイラー教授の行動経済学入門

すぐ上にのっているのは「法と経済学入門」で、これは大学のゼミで使った本だから、読んだはずだが、それもはるか昔。

「法と経済学」入門

その上にのっているのは、え~と、何々、古本で買った「絵画入門」に図書館の除籍図書でもらってきた「OJT推進マニュアル」に、その他多数の文庫本か・・・。

まあ、可及的速やかに、運動がてら本を整理し直して、セイラー教授の本を読もうと思いますが、難しそうだなあ。(^^ゞ

2017年10月13日追記 :

所用で有楽町近くに来たので、「ぐるっとパス」で東京国際フォーラム内にある「相田みつを美術館」を訪問したところ、リチャード・セイラー教授が相田みつをファンだったとのことで、下記の記事の切り抜きが作品横に貼られて紹介されていました。 新鮮な驚きでした。

行動経済学の本質、それは「にんげんだもの」にあった!リチャード・セイラー米シカゴ大学教授が語る新著と「相田みつを」(日経ビジネスオンライン 2009.10/06)

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  *************************************

「行動経済学」は「経済活動は(不完全で感情のある)人間が人間のために行うもの」だとして、従来の「完全に合理的に行動する経済人」を前提にした経済学を批判してきた、とのことですが、うなずける話。

人間が完全に損得だけで合理的に行動するなら、「年末クリスマス商戦」とか「ギフト商戦」とかありえないか、あっても年中平均したものになるはずだし、「ショービジネス」なんか成り立たないですよね。

ほんと、経済活動=人間活動で、AIやロボットだけで自己完結する経済社会というのは、SFのアイデア以外には、まあないと思います(全自動工場というのがあっても、そこで作る製品は人間消費者のためのものです)。

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2017年10月 6日 (金)

2017年のノーベル文学賞はカズオ・イシグロ氏!

今年(2017)年のノーベル文学賞は長崎生まれの日系英国人、カズオ・イシグロさんが受賞されました。

2017年ノーベル文学賞にカズオ・イシグロ氏 日本生まれの英国人作家(オリコン・ニュース 2017.10/5)

*カズオ・イシグロさんがノーベル文学賞受賞! 訳者・土屋政雄さんのコメント到着! (早川書房・新着ニュース 2017.10/06)

イシグロ氏にノーベル文学賞 長崎生まれの英国人作家(長崎新聞 2017.10/5)

実のところ、私はあまり氏の作品を読んでないのですが、「日の名残り」や「わたしを離さないで」は映画化・テレビドラマ化されたので、なんとなくは知っています。

日の名残り (ハヤカワepi文庫)

それと、2015年にNHK・Eテレで「カズオ・イシグロ 文学白熱教室」シリーズを放映していたので(当時はマイケル・サンデル教授の「ハーバード白熱教室」の影響で白熱教室が流行してました)、「あ〜あの人だ!」と受賞のニュースには驚きました。

NHK Eテレ「カズオ・イシグロ 文学白熱教室」放送決定! (早川書房・お知らせ 2015.6/22)

日本とのつながりが深い作家ですし、ぜひ、今後も頑張って欲しいですね。

日の名残り [Blu-ray] わたしを離さないで [Blu-ray]

※ノーベル文学賞イシグロさんに単独インタビュー(ANN NEWS 2017.10/06)

※映画「日の名残り」予告編(字幕)

     ********

それと全然文学と関係ないですが、同氏は誰かに似てるなあ、と思ったら、ネットでは梅沢富美男さんに似てるというのがありました。私は、そういえば、最近のマイケル・キートンさんに雰囲気が似てるかな〜などと思ったり。・・・すみません。どうでもいい話でした。m(_ _)m

(※映画「ファウンダー」(BD・2017)のマイケル・キートンさんと、ヒット曲集(CD・2005年)の梅沢富美男さん)
The Founder 梅沢富美男 決定版

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2017年8月26日 (土)

2大学習雑誌出版社が話題の英語学習本を刊行

奇しくも2大学習雑誌の出版社から、今年(2017年)、話題の英語学習本2冊が刊行されましたので、買ってみました。

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「小学◯年生」などで有名な小学館と「学習と科学」などで有名な学研の2社で、それぞれ、「純ジャパニーズの迷わない英語勉強法」(小学館)に、「ムー公式 実践・超日常英会話」(学研)です。

少子化の影響で、学習雑誌は休刊が相次ぎ、両社とも、今では一般向け雑誌がメインのようですが、さすがは教育系の大出版社。企画がユニークです。

両方マスターすればきっと無敵・・・かな? これで、SF映画の洋画も字幕無しで見られるようになるかもしれないし、頑張って読んでみよう・・・。いくら本を買っても勉強しないとアレだし。 (-_-);

そういえば大学で第2外国語にドイツ語をとったのも、戦争映画の影響だったかな。しかし、え~と、覚えてるのは、Ich habe hunger!(イッヒ・ハーベ・フンガー=腹へった!くらいか・・・。\(^o^)/ 

純ジャパニーズの迷わない英語勉強法 (実用外国語) ムー公式 実践・超日常英会話

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2017年6月 2日 (金)

「点字毎日」が95周年。

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日本で唯一発行されている点字新聞「点字毎日」が、今年創刊95周年だそうで、その歩みを紹介する展示が、東京・千代田区のパレスサイドビル(毎日新聞東京本社ビル)のロビーで開かれていました(2017.5/31〜6/6)。

*「点字毎日」の紹介(毎日新聞会社案内)

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案内の人の説明によると、製作・発行は大阪本社で行われており、部数は約1万部、週刊で年間購読料は2万円とのことでした。

新聞製作の方は、もちろん電子化がかなり進んでいるとのことでしたが、会場では上の写真の機械式点字タイプライターで、点字プリントの体験ができました。

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こういう地道な福祉的活動はふだんあまり話題になりませんが、今後も途切れることなく続いていってほしいものです。

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2017年4月29日 (土)

文庫と新書で読むおカネの流れと歴史の関係。

「世の中カネや〜〜〜!!」…あ、いや失礼しました。え〜と、社会というのは経済抜きでは語れないものであって、その経済の血液、または、経済規模や信用力の指標として、おカネが存在します。で、そのおカネの流れから日本史と世界史を考察した本が、文庫判と新書判で最近それぞれ出ていましたので、ご紹介です。

お金の流れで読む日本の歴史 元国税調査官が「古代~現代史」にガサ入れ (中経の文庫) 「お金」で読み解く世界史 (SB新書)

(※こっちは単行本ですが、ご参考)
お金の流れでわかる世界の歴史  富、経済、権力・・・・・・はこう「動いた」 帳簿の世界史

おカネといっても、広い意味で使われていて、経済全般の通史として分かり易く解説されており、非常にInterest(面白いし興味深い)です。

私には「戦費調達」の分野など、いろいろと意外な事実の新発見がありましたが、そこはぜひご一読を。

「○○経済史」と言う本は数多くありますが、だいたいが分野限定で、大学の講義で使うような専門書が多くてとっつきにくいですが、こちらは価格も手頃で読みやすいです。

関連記事 :

栄枯盛衰は帳簿とともに…「帳簿の世界史」(2015.4/13)

「臨時軍事費特別会計」(2013.11/17)

「経済思想の巨人たち」(2013.12/15)

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まあ、私としては、経済・おカネとは「循環」するものであって、子どもに渡す小遣いみたいに「トリクル・ダウン(したたりおちる/下々の者はオコボレを待つ)」などということはありえないし、一部の大企業や金融機関、地主や富裕層におカネを集中しても、持ってる本人以外には「(社会的に)存在しないのも同じ」(塩漬け状態)、むしろ、(昔のように「労働者が搾取されている」というよりも)「消費者を含む庶民全般からおカネが吸い上げられるブラック・ホール」(まともな商売なら「薄利多売」だが、悪徳業者がやると「貧困ビジネス」。悪徳ではないにしても、経営者が「利益率の高い(ボロ儲け)」商売を強引にしているというのは、顧客や従業員にカネが回ってない→消費にも回らない)になってしまって、国民経済全体は衰弱の一途になるのではないかと思っていましたが、歴史上、似たようなことが何度もあったようです。

最近、不景気で、売上も上がってないのに「過去最高益」とか、未払いの残業代を改めて払ったら「利益が半減」したなどというニュースを聞きますが、これは本来払うべき人件費を帳簿上、利益の欄に書き込んだだけで、そもそも本来の企業利益とはいえないでしょう。こういうところは下請け企業にも厳しくて、支払いが渋いのでは?こんなことが社会に蔓延したら、社会のカネ回り=景気がよくなるわけがないですね。

(おまけにパナマ文書に見られるように、税金も払わず、社会インフラにタダ乗りして儲けるだけの多国籍企業が増えたのでは、世界経済全体に悪影響が出ます)

こういう情勢で、いくら金融緩和をしても、国内ではおカネは出回らず、デフレが収まることもないし、外国に流れて企業買収などに使われ、しかもそれが失敗続き(外国で日本企業がカモにされているのでは?)というのが、現在の日本の状況。

日本(どこでも同じですが)の景気浮揚には、一般消費者=勤労者の可処分所得が増えるような、雇用・労務政策が必要であって、日銀に頼み込んでマネタリズム政策を繰り返しても、効果は薄いと思います。

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2017年3月17日 (金)

ニュースを見る時、因果推論。

世の中の情勢というのはいろいろ複雑でしがらみも多く、何事も一刀両断というわけにはいきません。そこで、ニュースを見たり、情報を収集・分析するのに参考になりそうな本が、最近相次いで出ていたので紹介です。

「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法 僕らが毎日やっている最強の読み方;新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意

まずは、“「原因と結果」の経済学―データから真実を見抜く思考法”。

世の現象・事象には原因-結果がハッキリした「因果関係」にあるものと、関連はありそうだが原因-結果が直結したわけではなく「相関関係」にあるにすぎないものがあり、その違いを推測するのが「因果推論」、とのことで、最近多い、「○○人だから何々」「戦後は○○が駄目」みたいなポピュリズム政治家の好きな決めつけ議論に冷静に対処するのによい知識だと思います。レビューを見ると、統計学に詳しい人には物足りないところもあるようですが、一般人が統計の入門書や教養書として読む分には、参考になりそうです。

もう一つは、おなじみの池上彰さんと佐藤優さん共著の、“ 僕らが毎日やっている最強の読み方 新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意”。

大手メディアだけでなく、地方の新聞や雑誌、読書法、ネットを含めた各種情報の見方などなど、一般人には、とても真似はできそうにありませんが、ノウハウや心構えは大いに参考になりそうです。

社会問題が複雑化・長期化して、解決が困難になってくると、つい威勢のいい発言や「昔は良かった」論が幅を利かせ始めますが、それで社会が暴走すると、たいがいろくな結果にはなりません。

なにごとも冷静に、寛容と忍耐の精神であたりたいものです。

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…最近の単行本は、白っぽいか、明るい色の表紙で、書名の文字が大きいのが流行りかな?

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2017年1月15日 (日)

アメリカの大統領って…。

アメリカではこの(2017年)1月20日、いよいよ話題のドナルド・トランプ氏がアメリカの大統領に就任します。そういうわけで、アメリカ合衆国大統領の仕事や歴史についての、基本的な関連本・映画などを思いつくまま並べてみたいと思います(あまり最新なのは、センセーショナルなのが多いので、敢えて外してます。そこはご容赦を)。

大統領になったら―アメリカ大統領究極マニュアル

大統領でたどるアメリカの歴史 (岩波ジュニア新書) アメリカ大統領制の現在―権限の弱さをどう乗り越えるか (NHKブックス No.1241)

大統領の英語 (講談社学術文庫) 大統領の演説 (角川新書) 歴史が創られた瞬間のアメリカ大統領の英語(CD付) (CD BOOK)

使用人たちが見たホワイトハウス 世界一有名な「家」の知られざる裏側 アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書

すごい! 「アメリカの歴史」 (PHP文庫)  「アメリカ50州」の秘密 (PHP文庫)

アメリカ (図解雑学) 面白いほどよくわかるアメリカ―歴史から社会問題まで本当の姿が見えてくる (学校で教えない教科書)

アメリカの歴史―テーマで読む多文化社会の夢と現実 (有斐閣アルマ) そうだったのか!アメリカ (集英社文庫)

   ******************

13デイズ [DVD] 大統領の陰謀 [DVD]
(「13デイズ」はキューバ危機、「大統領の陰謀」はウォーターゲート事件のお話です)

ニクソン [DVD] ブッシュ [DVD]

リンカーン [DVD] JFK<ディレクターズ・カット/日本語吹替完声版> [DVD]
(「JFK」はケネディ大統領の「暗殺事件捜査」のお話です)

大統領の執事の涙 [DVD] デーヴ [DVD] ロビン・ウィリアムズのもしも私が大統領だったら・・・ [DVD]

ザ・ホワイトハウス―オフィシャル・ガイドブック ザ・ホワイトハウス  〈シーズン1-7〉 コンプリートDVD BOX(42枚組) [初回限定生産]

ハウス・オブ・カード 野望の階段 SEASON 1 DVD Complete Package (デヴィッド・フィンチャー完全監修パッケージ仕様) ザ・シークレット・サービス コレクターズ・エディション [DVD]    シークレットサービス 大統領を守る男たち [DVD]

ホワイトハウスの住人 歴代アメリカ大統領の軌跡 -PREDIDENTS of the UNITED STATES OF AMERICA-
ホワイトハウスの住人 歴代アメリカ大統領の軌跡 -PREDIDENTS of the UNITED STATES OF AMERICA-

トランプさんは世界をどこへ連れて行くのでしょうかねえ…。

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2016年8月13日 (土)

次期東京五輪前年2019は名作SFの年

世間は日本の選手がメダル・ラッシュのリオデジャネイロ・オリンピックの話題でもちきりです。そして、次回の夏季オリンピックは、東京で2020年に開催です。

で、その2020東京五輪が決定した時、1980年代のコミック・アニメの「AKIRA」の中で「翌年に」開催される設定になっていて、「AKIRA」が「東京五輪を予言していた」と一部で話題になりました。

AKIRA コミック 全6巻完結セット (KCデラックス) AKIRA 〈Blu-ray〉

つまり、「AKIRA」の舞台は2019年なのですが、この年は、他にも小説・映画「ブレード・ランナー」(舞台はロスアンゼルスですが日本テイストの多い作品です)や「図書館戦争」の設定年(正化31年)でもあり、日本絡みのSFの名作が集中しています。

ブレードランナー ファイナル・カット 製作25周年記念エディション [Blu-ray] 【初回限定生産】『ブレードランナー』製作25周年記念 アルティメット・コレクターズ・エディション(5枚組み) [DVD]

図書館戦争シリーズ 文庫 全6巻完結セット (角川文庫) 図書館戦争 プレミアムBOX [Blu-ray]

(余談ながら、アメリカのアニメ「ザ・シンプソンズ」では、かつて「“トランプ大統領”のエピソードがあった」と話題になりました)

※「AKIRA」映画(1988)予告編

※Blade Runner 30th Anniversary Trailer

※「図書館戦争」映画・予告編

※THE SIMPSONS | Trumptastic Voyage | ANIMATION on FOX (”トランプ大統領”の登場シーン)

調べれば、もっといろいろあるかもしれませんが、オリンピック絡みで最近気づいたのでご紹介まで。 いずれもユートピアとは逆のディストピア的な未来ですが、現実がそうならんように祈りたいものです。 (^_^;)

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2016年7月15日 (金)

法律入門 きほんのき。

最近、世の中は憲法改正とか、天皇陛下の生前退位のためには皇室典範の改正が必要とか、その他、民法や刑法の大改正とか、しょっちゅう改正される商法とか、いろいろと法律に関するニュースが多いです。

しかし、なにしろ日本の法律は、難しく書かれているのに、数多い法律入門書は、基本的な用語解説自体をしてくれていない(初めから大学等で法律を勉強するような人を対象にしている)のが多くて、不親切な感じがするのが多いのですが、この本は、その「基本のき」のイロハから解説してくれていると評判の本(の改定最新版)です。リーガル・マインドとは何かから始まって、裁判の仕組みや裁判員制度についても解説されています。

憲法にしろ、その他の法律にしろ、興味がある方にはおすすめです。

---「元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術」 [改訂第3版] 吉田 利宏 著 ¥1,944(税込み)---

元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術[改訂第3版]

ちなみに、「日本国憲法」が「翻訳調で日本語として気に入らない」とか、のたまっているセンセイ方を散見しますが、明治以来の日本の近代法体系は言うまでもありませんが、民法・刑法・民事訴訟法・刑事訴訟法などなど、ほとんどすべて欧米の法律を難しい漢語を使って翻訳したものからスタートして、平成の現代まで至っています

(だから分かりにくいし、明治に遡るほど民情とのズレが大きかったのです。弁護士の言うことも戦前〜戦後しばらくは一般人の感覚と大きくずれていたから「三百代言」とののしられる始末。日本国憲法は戦後生まれだし、帝国議会で激論によって審理されたものですから読みやすい方です)

で、日本の場合(英国のがコモン・ローで慣習法的で参考にしにくかったので)、仏独式(体系的)の大陸法系中心になりました。そこに、戦後は英米系列のものも多く入ってきただけであって、「敗戦によって日本の精神が失われた」なんてことは、全然ありません。三権の組織や税制、軍制と同じく、もともと欧州製です(中学校で習いませんでしたか?)

古代ローマ帝国の法律支配が2000年を経て、ついに極東にまで及んだということです。

(古代ローマ帝国の3度の世界征服=1回めは武力によって、2回めはキリスト教によって、3回めは法律によって。故に3回めの法律支配でローマの世界征服が完成した、といわれています)

(もっとも、日本はキリスト教国ではないから、「西洋の精神」支配は受けてないことになりますが、なぜか、「日本のこころの復興」を叫ぶ「保守論客」の人にはクリスチャンが多いです(ついでに言えば“ええとこ”のお坊ちゃま・お嬢様ばかり)。キリスト教的・西洋的宗教学の価値観で神道などの日本文化を勝手に再解釈して、あるいは、明治時代に西欧文化を日本風にアレンジして作られたものを、日本の伝統だと主張している。価値観がキリスト教的に変化しているのを本人が気づいてないとしたら、それを「洗脳」または「感化」というのですが。明治以前の日本は神仏習合だし、日本の伝統そのものみたいな「神前結婚式」も、実はほぼ「戦後」、「教会式」挙式を日本の神社でもやろうということで広まったもの。クリスチャンでなくても実際に教会で挙式するカップルもいますが、要するに、この「寛容」さこそ日本の標準でしょう。なお、欧米諸国の文化に、土着文化・プラス・キリスト教が深く根付いているのは当然ですが、日本の場合は神道的土着文化・プラス・仏教的価値観です。ことわざや落語や盆踊りなどの伝統芸能、その他習俗など、もはや意識すらしていない物が多い。廃仏毀釈まがいに、一神教的価値観で日本文化を好き勝手に再定義するのは百害あって一利なしだと思います)

そもそも、明治というのは「脱亜入欧」の時代で、その完成形が立憲体制である「明治憲法」です。「西洋とは違う東洋である日本の精神に回帰するための憲法改正」とか「明治憲法復活」とは、それ自体が論理矛盾です。

(ついでにいうと、「国家神道」も明治時代に「発明」されたものだから(それ以前は「民俗」的な「神社神道」のみ)、「日本の伝統」とは言い難い。最近は、氏子の減少で「収入」が減った神社界が、神社の運営を「税金」で面倒見てもらいたいという願望をお持ちのようですが、もしそうするなら、以後、宗教界は(他の宗教団体も含め)文化庁でなく、財務省の管轄ということにすべき。当然でしょう?「国有財産」なら。宮司の勝手も許されませんよ。もしかして「国の神官」となって「上級公務員」のような立場を夢見ている方もいるかもしれませんが、待っているのは「国有財産である宗教施設を管理する」小役人にいちいち指図を受ける薄給の「嘱託職員」の立場です。高級車は諦めてくださいね)

また、極端・乱暴にも「占領憲法だから現憲法無効」論を主張する方もいますが、昭和の時代ならともかく、平成の世でもこれを主張するということは、現憲法で即位された「今上天皇陛下の地位も無効だ」と主張しているのと同じです

当然ながら、現憲法の「基本的人権の尊重」の精神に基づいて制定・運用されている各種法律による自分自身への法的保護もいらないと宣言していることになります。過去の「自虐史観」が嫌いなのはまだ理解できますが、政府の役人にフリーハンドを与えて、現在・未来の自分個人が虐げられるのはお好きなようで、変わってますね。

(ついでにいえば、日本人にとって「東京裁判」は「昭和天皇に戦争責任なし」を確認したことに意味があるので、その他の件は2次的なこと。問題は敗戦そのものにあるのであって、拙劣な戦争指導だった軍部官僚に同情する人が少ないのは仕方のない事です。GHQの見え透いた宣伝に洗脳されているわけではないでしょうね)

それ以前に、「法の支配」とか「立憲主義」とは、国民が個人の「基本的人権」(人間であるということそのもの)を守るために政府(権力側)に突きつけたものだというのが基本です。

東洋だの西洋だの、日本の「美しい」こころだの、全く関係ありません「人身保護」が基本です。

なお、人権には「身体や言論・表現・信教の自由」だけでなく、「財産権」などもあります。政府が財政赤字だからといって、突然アナタの財産が没収されたら困るでしょう?「人権」というのは、ワガママな人を野放しにすることではないのです(苦労知らずのお坊ちゃんには「人権蹂躙」という状態が想像もできないのかもしれませんが)。

どちら様も、憲法(国家基本法=すべての法律を作る際の基本法)を考える際は、この点を十分に考えてください。

まあ、自衛隊を軍隊でないというのは無理があるという方は多いし、国家の個別的自衛権を否定する人もいないし、憲法9条の規定にもかかわらず、自衛隊が違憲でないのは、同13条によって個人の幸福追求権を政府が保護する義務があるから、というのが通説です(故に、当然自衛官も個人として尊重される。現憲法の最重要規定こそ13条。9条はともかく、13条を削除して国防軍作っても、「兵隊は人権なき消耗品」。志願制だと誰も入隊しないでしょう。徴兵制?そうなったら、国民の最大関心事が「徴兵逃れ」になってしまう。国防力は下がるばかりです)。

いずれにしろ、自称「保守」論客とか、憲法など読んだこともないであろう旧地主さんやマイナー新興宗教団体(税金払ってますか?)が、土地バブル崩壊後に平成になってから作ったナントカ会議のメンバーに多い、「個人を否定」する者の「個人的意見」なんて、それ自体矛盾だし、滑稽。議論にもならないし、まともな人には誰にも相手にも支持もされないでしょう。

(全国に法学教授とか法学者は千人単位でいるんじゃないかと思いますが、ナントカ会議関係の自称「保守」の「法学部教授」さんて5人もいないんじゃないかな。学生がこの教授さんについて学んだ場合、およそあらゆる法律の関わる資格試験は諦めたほうがよいでしょう。そもそも「教授」になるって全然「資格」不要。雇った大学が教授だと辞令を出せばいいだけなのが実情ですから。また、法律について「一般の学者なんか関係ない」のなら、他の歴史、思想、政治、防衛、技術などなどのあらゆる分野でも「関係ねーだろ」がまかり通るようになって、社会は暗黒時代に突入ですな。まるでポル・ポト時代のカンボジアだ)

こういう人は、批判に対して神経質で、いつもプリプリ怒って「主張」ばっかりしてますが、「個人より公の秩序が最優先」だというなら、「無私」の精神で、身も心も「財産」も、国家・社会に差し出したらいかがでしょうか。間違いなく「お国のために」なります。どうです? ぜひ!

「国」という抽象的なものではなく、リアルに税務署と財務省がさぞ大喜びするでしょう

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2016年3月28日 (月)

93歳のホームズ!「Mr.ホームズ」観てきました。

***副題は「名探偵最後の事件」ですが、もう一個副題つけるなら「老人と少年」***

*映画『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』 公式サイト - GAGA
※『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』予告編

(2015年/104分/イギリス・アメリカ)

先日、英BBC制作の現代版ホームズ「SHERLOCK」のホームズ役のベネディクト・カンバーバッチはじめ、そのままのキャストで作られた19世紀版ホームズシャーロック・忌まわしき花嫁が公開されて(英国ではテレビのスペシャル版として放送)話題になりました。

※【WEB限定特別インタビュー】海外で撮影するとしたらどこ? 『SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁』(日本版予告付)
  

で、それとは別に、93歳のホームズが活躍(?)する小説「Mr.ホームズ」が、「指輪物語」「ホビット」の映画シリーズでガンダルフを演じたイアン・マッケラン主演で映画化(ビル・コンドン監督)され、「シャーロック・忌まわしき~」と入れ替わるように(2016年3月18日から)日本公開されたので(チケットがTOKYO MX TVのプレゼントで当選したので)観てきました。

(ちなみに、「シャーロック」でワトソン役をしているのが、「ホビット」シリーズ主役ビルボ・バギンズ役マーティン・フリーマン。なお、「Mr.ホームズ」製作にもBBCが関わってるようです)

※「Mr.ホームズ」のパンフレット(これは劇場で買いました。税込み750円)。昔のテレホン・カードのような小さいのがチケット。
Holmes

最初の設定が「93歳のホームズが過去の事件の記憶を手繰り寄せる」というものなので、ミステリーとかサスペンスを期待して見ていると、作中の老齢ホームズ自身のように、中盤までややじれったい感じがしますが、探偵を引退して養蜂を営むホームズの家政婦さんの息子・ロジャー少年と、孤独なホームズ老人との心の交流の物語としてみれば、良質な人間ドラマに仕上がっている、と思いました。

(映画・小説「黄昏(1981)」とか「日の名残り(1993)」みたいな感じ?観てないけど。そういえば、ヘミングウェイ原作の「老人と海(映画は1958)」とか、ディズニー・アニメの「カールじいさんの空飛ぶ家(2009)」映画「アトランティスのこころ(2001、スティーブン・キング原作、アンソニー・ホプキンス主演)」も老人と少年がメインの話だから、コンセプトが似てなくもないかも)

黄昏 [DVD] 日の名残り コレクターズ・エディション [SPE BEST] [DVD] 老人と海 [DVD]

カールじいさんの空飛ぶ家 [DVD] アトランティスのこころ 特別版 [DVD]

キーワードは「孤独」。なお、「Mr.ホームズ」は、舞台が第ニ次世界大戦直後の1947年なので、ホームズ以外のレギュラー・メンバー、Dr.ワトソンもハドソン夫人もホームズの兄・マイクロフトも既に他界していて、回想にしか出てきません。もっとも、ホームズが「孤独」なのは、年齢的な理由だけではありませんが。ちなみに、ホームズは1957年に103歳で亡くなったのだそうです)

とにかく演技がいいです。ホームズの壮年期と老年期をイアン・マッケランが見事に渋く演じ分けているし、作中唯一元気のいい少年・ロジャー(設定は12歳)役のマイロ・パーカー君の演技もいい。特に、ロジャーとのやりとりで、もうろく気味のホームズが、次第にシャープな推理力を復活させてくる場面が非常に印象的でした。

この他、ホームズが終戦直後の日本を訪れる場面もあり、真田広之も重要な役で出演しています。日本の場面も、原作のミッチ・カリンが日本に詳しく、かなり正確だと思います。

また、ホームズ映画の例に漏れず、いろいろとトリビアを探すのも面白いです。

晩年ホームズの「人間的側面」が見られた1本でした。

ミスター・ホームズ 名探偵最後の事件

SFシリーズ「スター・トレック」レナード・ニモイ演じるハーフ・バルカン人(論理だけで生きる種族)のスポックのように、論理一辺倒のようで、実は妙に人間臭い、そこがホームズの魅力かなあ、などと思ったりします。ちなみに、レナード・ニモイも舞台でシャーロック・ホームズを演じたことがあります(1976年)。

わたしはスポック (扶桑社ノンフィクション) スター・トレックI-X 劇場版BOX [DVD]

※↓こちらは参考書。ホームズの”伝記”と、原作&今までの映像化作品全般の解説(紹介)、19世紀時代背景の本です。

シャーロック・ホームズ―ガス燈に浮かぶその生涯 (河出文庫) シャーロック・ホームズ完全解析読本

別冊映画秘宝シャーロック・ホームズ映像読本<増補改訂版> (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝) 映画秘宝EXドラマ秘宝vol.2~マニアのための特濃ドラマガイド (洋泉社MOOK 映画秘宝EX)

写真で見るヴィクトリア朝ロンドンとシャーロック・ホームズ 図説 シャーロック・ホームズ (ふくろうの本/世界の文化)

※こちらはコナン・ドイル原作の”正典”の単行本の全集。

完訳版 シャーロック・ホームズ全集 全14巻
完訳版 シャーロック・ホームズ全集 全14巻

*もちろん、文庫本版も各社から出ています。

シャーロック・ホームズの冒険 (新潮文庫)  シャーロック・ホームズの冒険―新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)

シャーロック・ホームズの冒険 【新訳版】 シャーロック・ホームズ・シリーズ (創元推理文庫) シャーロック・ホームズの冒険〔新版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

※こちらは、ミステリマガジン最新号。「シャーロック」「Mr.ホームズ」両方の記事があります。

ミステリマガジン 2016年 05 月号 [雑誌]

※こんなのもある。

ケトル VOL.29

※だ~~いぶ昔ですが、こんなのも。

    シャーロック・ホームズ大全 シャーロック・ホームズ原画大全 (スーパー文庫)

※英グラナダTV版(ジェレミー・ブレッド主演)の19世紀ホームズと、その下はBBCの現代版「SHERLOCK」、ついでに「ホビット3部作」のブルーレイ。それと、モノクロ映画時代のホームズの例(ベイジル・ラズボーン版のホームズ。DVD)。

シャーロック・ホームズの冒険 全巻ブルーレイBOX [Blu-ray]
シャーロック・ホームズの冒険 全巻ブルーレイBOX [Blu-ray]

SHERLOCK Compelete seriese 1-3 シャーロック シリーズ1-3コンプリートBOX Blu-ray[BD50]
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ホビット エクステンデッド・エディション トリロジーBOX ブルーレイ版(9枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]
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シャーロック・ホームズ 名探偵の事件簿 ACC-049 [DVD]
シャーロック・ホームズ 名探偵の事件簿 ACC-049 [DVD]

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・・・最後に残った「謎」。本作登場の日本人・梅崎の父の方は結局、何者だったのだろう? (^_^);

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