カテゴリー「・読書アドバイザー」の56件の記事

2017年10月 9日 (月)

「行動経済学」の研究者にノーベル経済学賞。

今年(2017年)のノーベル経済学賞は「行動経済学」研究者のリチャード・セイラー 教授に決まったそうです。

*ノーベル経済学賞にセイラー氏=米シカゴ大教授 (JIJICOM/時事通信 2017.10/9)

*ノーベル経済学賞にセイラー氏 米シカゴ大教授、心理学を応用(47NEWS/共同通信 2017.10/9)

お~そういえば、私の蔵書にセイラー教授の「行動経済学入門」が何年も前から加わっていて背表紙が見えているが・・・。

う~む、本が寝ているし、上に何冊も別の本がのっているな・・・。これをツンデレ、いや積読(つんどく)といいます。(-_-);

セイラー教授の行動経済学入門

すぐ上にのっているのは「法と経済学入門」で、これは大学のゼミで使った本だから、読んだはずだが、それもはるか昔。

「法と経済学」入門

その上にのっているのは、え~と、何々、古本で買った「絵画入門」に図書館の除籍図書でもらってきた「OJT推進マニュアル」に、その他多数の文庫本か・・・。

まあ、可及的速やかに、運動がてら本を整理し直して、セイラー教授の本を読もうと思いますが、難しそうだなあ。(^^ゞ

2017年10月13日追記 :

所用で有楽町近くに来たので、「ぐるっとパス」で東京国際フォーラム内にある「相田みつを美術館」を訪問したところ、リチャード・セイラー教授が相田みつをファンだったとのことで、下記の記事の切り抜きが作品横に貼られて紹介されていました。 新鮮な驚きでした。

行動経済学の本質、それは「にんげんだもの」にあった!リチャード・セイラー米シカゴ大学教授が語る新著と「相田みつを」(日経ビジネスオンライン 2009.10/06)

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  *************************************

「行動経済学」は「経済活動は(不完全で感情のある)人間が人間のために行うもの」だとして、従来の「完全に合理的に行動する経済人」を前提にした経済学を批判してきた、とのことですが、うなずける話。

人間が完全に損得だけで合理的に行動するなら、「年末クリスマス商戦」とか「ギフト商戦」とかありえないか、あっても年中平均したものになるはずだし、「ショービジネス」なんか成り立たないですよね。

ほんと、経済活動=人間活動で、AIやロボットだけで自己完結する経済社会というのは、SFのアイデア以外には、まあないと思います(全自動工場というのがあっても、そこで作る製品は人間消費者のためのものです)。

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2017年4月29日 (土)

文庫と新書で読むおカネの流れと歴史の関係。

「世の中カネや〜〜〜!!」…あ、いや失礼しました。え〜と、社会というのは経済抜きでは語れないものであって、その経済の血液、または、経済規模や信用力の指標として、おカネが存在します。で、そのおカネの流れから日本史と世界史を考察した本が、文庫判と新書判で最近それぞれ出ていましたので、ご紹介です。

お金の流れで読む日本の歴史 元国税調査官が「古代~現代史」にガサ入れ (中経の文庫) 「お金」で読み解く世界史 (SB新書)

(※こっちは単行本ですが、ご参考)
お金の流れでわかる世界の歴史  富、経済、権力・・・・・・はこう「動いた」 帳簿の世界史

おカネといっても、広い意味で使われていて、経済全般の通史として分かり易く解説されており、非常にInterest(面白いし興味深い)です。

私には「戦費調達」の分野など、いろいろと意外な事実の新発見がありましたが、そこはぜひご一読を。

「○○経済史」と言う本は数多くありますが、だいたいが分野限定で、大学の講義で使うような専門書が多くてとっつきにくいですが、こちらは価格も手頃で読みやすいです。

関連記事 :

栄枯盛衰は帳簿とともに…「帳簿の世界史」(2015.4/13)

「臨時軍事費特別会計」(2013.11/17)

「経済思想の巨人たち」(2013.12/15)

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まあ、私としては、経済・おカネとは「循環」するものであって、子どもに渡す小遣いみたいに「トリクル・ダウン(したたりおちる/下々の者はオコボレを待つ)」などということはありえないし、一部の大企業や金融機関、地主や富裕層におカネを集中しても、持ってる本人以外には「(社会的に)存在しないのも同じ」(塩漬け状態)、むしろ、(昔のように「労働者が搾取されている」というよりも)「消費者を含む庶民全般からおカネが吸い上げられるブラック・ホール」(まともな商売なら「薄利多売」だが、悪徳業者がやると「貧困ビジネス」。悪徳ではないにしても、経営者が「利益率の高い(ボロ儲け)」商売を強引にしているというのは、顧客や従業員にカネが回ってない→消費にも回らない)になってしまって、国民経済全体は衰弱の一途になるのではないかと思っていましたが、歴史上、似たようなことが何度もあったようです。

最近、不景気で、売上も上がってないのに「過去最高益」とか、未払いの残業代を改めて払ったら「利益が半減」したなどというニュースを聞きますが、これは本来払うべき人件費を帳簿上、利益の欄に書き込んだだけで、そもそも本来の企業利益とはいえないでしょう。こういうところは下請け企業にも厳しくて、支払いが渋いのでは?こんなことが社会に蔓延したら、社会のカネ回り=景気がよくなるわけがないですね。

(おまけにパナマ文書に見られるように、税金も払わず、社会インフラにタダ乗りして儲けるだけの多国籍企業が増えたのでは、世界経済全体に悪影響が出ます)

こういう情勢で、いくら金融緩和をしても、国内ではおカネは出回らず、デフレが収まることもないし、外国に流れて企業買収などに使われ、しかもそれが失敗続き(外国で日本企業がカモにされているのでは?)というのが、現在の日本の状況。

日本(どこでも同じですが)の景気浮揚には、一般消費者=勤労者の可処分所得が増えるような、雇用・労務政策が必要であって、日銀に頼み込んでマネタリズム政策を繰り返しても、効果は薄いと思います。

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2017年3月17日 (金)

ニュースを見る時、因果推論。

世の中の情勢というのはいろいろ複雑でしがらみも多く、何事も一刀両断というわけにはいきません。そこで、ニュースを見たり、情報を収集・分析するのに参考になりそうな本が、最近相次いで出ていたので紹介です。

「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法 僕らが毎日やっている最強の読み方;新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意

まずは、“「原因と結果」の経済学―データから真実を見抜く思考法”。

世の現象・事象には原因-結果がハッキリした「因果関係」にあるものと、関連はありそうだが原因-結果が直結したわけではなく「相関関係」にあるにすぎないものがあり、その違いを推測するのが「因果推論」、とのことで、最近多い、「○○人だから何々」「戦後は○○が駄目」みたいなポピュリズム政治家の好きな決めつけ議論に冷静に対処するのによい知識だと思います。レビューを見ると、統計学に詳しい人には物足りないところもあるようですが、一般人が統計の入門書や教養書として読む分には、参考になりそうです。

もう一つは、おなじみの池上彰さんと佐藤優さん共著の、“ 僕らが毎日やっている最強の読み方 新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意”。

大手メディアだけでなく、地方の新聞や雑誌、読書法、ネットを含めた各種情報の見方などなど、一般人には、とても真似はできそうにありませんが、ノウハウや心構えは大いに参考になりそうです。

社会問題が複雑化・長期化して、解決が困難になってくると、つい威勢のいい発言や「昔は良かった」論が幅を利かせ始めますが、それで社会が暴走すると、たいがいろくな結果にはなりません。

なにごとも冷静に、寛容と忍耐の精神であたりたいものです。

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…最近の単行本は、白っぽいか、明るい色の表紙で、書名の文字が大きいのが流行りかな?

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2017年1月23日 (月)

リアル図書館戦争の時代…戦前の「検閲官」展

東京は千代田区役所内にある千代田図書館(リンク先はFacebook)で、戦前に、出版物などの「検閲」を担った「検閲官」に関する展示が行われていました(2017年1月23日から4月22日まで)。

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小説・アニメ・映画の「図書館戦争」で描かれたような図書検閲が、かつての日本でも実際に行われていた時期があり(近隣大陸各国などでは今でもやってます)、その業務に携わった人たちや検閲図書の実例の展示です。

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権力側がいくら検閲や情報コントロールをしても、情報というのは必ず国民の知る所となるのが常ですが、「公然の秘密」を誰もが知っていても、それをおおやけに議論できないようでは、結局世の中の問題は放置されたままになり、いずれ社会全体が破綻します。

トランプ新米大統領やどっかの国のソーリ殿は、気にいらないメディアに攻撃的ですが、オバマ前米大統領は、退任前の最後の記者会見で「メディアは権力者に対して疑い深くあるべきだ」と言ってました。

メディアもほとんどが「営利企業」だし、ニュースになるのは「普通でないこと」が多く、完全に公平とか正確とかがあるわけないので、当然批判はあるべきですが、議論ができる事自体が重要なので、最近多いメディア自体を「つぶせ」とかいうのは、明らかに行き過ぎ(第3者が「広告を止めろ」なんて、純粋に営業妨害。違法行為になります)。そんなこと言ってる「評論家」「識者」自体がメディアの「中の人=利益集団の一員」なのに、ほんとに滑稽、というか出来レース。読者・視聴者は、その辺りにも「リテラシー」を持って見てないと、ある日突然ハシゴを外されますから注意が必要です。

また、ネット社会の今日では、ネットで情報が拡散しやすくなる一方で、逆に、中国のネットポリスだとか、アメリカのエシュロンだとか、近日公開の映画「スノーデン」に出てくるCIANSA(米国家安全保障局)による全通信の盗聴・監視などが問題になっていて、世界中の個人の生活までが脅かされています。

千代田図書館での展示物は、70年以上も前の話のものですが、わが国における検閲の実例の展示は興味深いです。

なお、同図書館では、検閲に使用された本が「内務省委託本&出版検閲コレクション」として保存されているそうです。

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…で、そのNSAですが、昔アメリカのTV局CBSの「60ミニッツ」(を日本のTBSが放送していた)で見たところでは、以前は「存在自体が秘密」で「予算も活動もノーチェック」。職員は「自分で自分の勤務評定」を書いて、絵に描いたような公務員パラダイスだったとか。今でも「テロ対策のための情報監視」とかいっても、結局コンピューター任せの監視じゃないかと想像されます。全自動=完全無責任ということ。恐ろしい話です。

それから、戦前の日本で検閲にあくまで抵抗した言論人に香川出身の宮武外骨と言う人がいましたが、世の自由のためには、こういう反骨精神が重要ですね。

図書館戦争シリーズ 文庫 全6巻完結セット (角川文庫)

【早期購入特典あり】図書館戦争 THE LAST MISSION プレミアムBOX (オリジナルCDジャケット付) [Blu-ray]

宮武外骨伝 (河出文庫) 笑の大学 スペシャル・エディション [DVD]

「笑の大学」三谷幸喜監督の映画。戦時下の日本での検閲官と劇団員の対立と交流が描かれます。上記の「検閲官展」でも、検閲官であると同時に劇団員としても活動したという変わった経歴の人が紹介されていました。

あとは、恐怖の管理社会を描いた古典的SF作品を。

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫) プレミアムプライス 1984 [DVD]

華氏451度〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF) 華氏451 [DVD]

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2017年1月15日 (日)

アメリカの大統領って…。

アメリカではこの(2017年)1月20日、いよいよ話題のドナルド・トランプ氏がアメリカの大統領に就任します。そういうわけで、アメリカ合衆国大統領の仕事や歴史についての、基本的な関連本・映画などを思いつくまま並べてみたいと思います(あまり最新なのは、センセーショナルなのが多いので、敢えて外してます。そこはご容赦を)。

大統領になったら―アメリカ大統領究極マニュアル

大統領でたどるアメリカの歴史 (岩波ジュニア新書) アメリカ大統領制の現在―権限の弱さをどう乗り越えるか (NHKブックス No.1241)

大統領の英語 (講談社学術文庫) 大統領の演説 (角川新書) 歴史が創られた瞬間のアメリカ大統領の英語(CD付) (CD BOOK)

使用人たちが見たホワイトハウス 世界一有名な「家」の知られざる裏側 アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書

すごい! 「アメリカの歴史」 (PHP文庫)  「アメリカ50州」の秘密 (PHP文庫)

アメリカ (図解雑学) 面白いほどよくわかるアメリカ―歴史から社会問題まで本当の姿が見えてくる (学校で教えない教科書)

アメリカの歴史―テーマで読む多文化社会の夢と現実 (有斐閣アルマ) そうだったのか!アメリカ (集英社文庫)

   ******************

13デイズ [DVD] 大統領の陰謀 [DVD]
(「13デイズ」はキューバ危機、「大統領の陰謀」はウォーターゲート事件のお話です)

ニクソン [DVD] ブッシュ [DVD]

リンカーン [DVD] JFK<ディレクターズ・カット/日本語吹替完声版> [DVD]
(「JFK」はケネディ大統領の「暗殺事件捜査」のお話です)

大統領の執事の涙 [DVD] デーヴ [DVD] ロビン・ウィリアムズのもしも私が大統領だったら・・・ [DVD]

ザ・ホワイトハウス―オフィシャル・ガイドブック ザ・ホワイトハウス  〈シーズン1-7〉 コンプリートDVD BOX(42枚組) [初回限定生産]

ハウス・オブ・カード 野望の階段 SEASON 1 DVD Complete Package (デヴィッド・フィンチャー完全監修パッケージ仕様) ザ・シークレット・サービス コレクターズ・エディション [DVD]    シークレットサービス 大統領を守る男たち [DVD]

ホワイトハウスの住人 歴代アメリカ大統領の軌跡 -PREDIDENTS of the UNITED STATES OF AMERICA-
ホワイトハウスの住人 歴代アメリカ大統領の軌跡 -PREDIDENTS of the UNITED STATES OF AMERICA-

トランプさんは世界をどこへ連れて行くのでしょうかねえ…。

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2016年7月15日 (金)

法律入門 きほんのき。

最近、世の中は憲法改正とか、天皇陛下の生前退位のためには皇室典範の改正が必要とか、その他、民法や刑法の大改正とか、しょっちゅう改正される商法とか、いろいろと法律に関するニュースが多いです。

しかし、なにしろ日本の法律は、難しく書かれているのに、数多い法律入門書は、基本的な用語解説自体をしてくれていない(初めから大学等で法律を勉強するような人を対象にしている)のが多くて、不親切な感じがするのが多いのですが、この本は、その「基本のき」のイロハから解説してくれていると評判の本(の改定最新版)です。リーガル・マインドとは何かから始まって、裁判の仕組みや裁判員制度についても解説されています。

憲法にしろ、その他の法律にしろ、興味がある方にはおすすめです。

---「元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術」 [改訂第3版] 吉田 利宏 著 ¥1,944(税込み)---

元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術[改訂第3版]

ちなみに、「日本国憲法」が「翻訳調で日本語として気に入らない」とか、のたまっているセンセイ方を散見しますが、明治以来の日本の近代法体系は言うまでもありませんが、民法・刑法・民事訴訟法・刑事訴訟法などなど、ほとんどすべて欧米の法律を難しい漢語を使って翻訳したものからスタートして、平成の現代まで至っています

(だから分かりにくいし、明治に遡るほど民情とのズレが大きかったのです。弁護士の言うことも戦前〜戦後しばらくは一般人の感覚と大きくずれていたから「三百代言」とののしられる始末。日本国憲法は戦後生まれだし、帝国議会で激論によって審理されたものですから読みやすい方です)

で、日本の場合(英国のがコモン・ローで慣習法的で参考にしにくかったので)、仏独式(体系的)の大陸法系中心になりました。そこに、戦後は英米系列のものも多く入ってきただけであって、「敗戦によって日本の精神が失われた」なんてことは、全然ありません。三権の組織や税制、軍制と同じく、もともと欧州製です(中学校で習いませんでしたか?)

古代ローマ帝国の法律支配が2000年を経て、ついに極東にまで及んだということです。

(古代ローマ帝国の3度の世界征服=1回めは武力によって、2回めはキリスト教によって、3回めは法律によって。故に3回めの法律支配でローマの世界征服が完成した、といわれています)

(もっとも、日本はキリスト教国ではないから、「西洋の精神」支配は受けてないことになりますが、なぜか、「日本のこころの復興」を叫ぶ「保守論客」の人にはクリスチャンが多いです(ついでに言えば“ええとこ”のお坊ちゃま・お嬢様ばかり)。キリスト教的・西洋的宗教学の価値観で神道などの日本文化を勝手に再解釈して、あるいは、明治時代に西欧文化を日本風にアレンジして作られたものを、日本の伝統だと主張している。価値観がキリスト教的に変化しているのを本人が気づいてないとしたら、それを「洗脳」または「感化」というのですが。明治以前の日本は神仏習合だし、日本の伝統そのものみたいな「神前結婚式」も、実はほぼ「戦後」、「教会式」挙式を日本の神社でもやろうということで広まったもの。クリスチャンでなくても実際に教会で挙式するカップルもいますが、要するに、この「寛容」さこそ日本の標準でしょう。なお、欧米諸国の文化に、土着文化・プラス・キリスト教が深く根付いているのは当然ですが、日本の場合は神道的土着文化・プラス・仏教的価値観です。ことわざや落語や盆踊りなどの伝統芸能、その他習俗など、もはや意識すらしていない物が多い。廃仏毀釈まがいに、一神教的価値観で日本文化を好き勝手に再定義するのは百害あって一利なしだと思います)

そもそも、明治というのは「脱亜入欧」の時代で、その完成形が立憲体制である「明治憲法」です。「西洋とは違う東洋である日本の精神に回帰するための憲法改正」とか「明治憲法復活」とは、それ自体が論理矛盾です。

(ついでにいうと、「国家神道」も明治時代に「発明」されたものだから(それ以前は「民俗」的な「神社神道」のみ)、「日本の伝統」とは言い難い。最近は、氏子の減少で「収入」が減った神社界が、神社の運営を「税金」で面倒見てもらいたいという願望をお持ちのようですが、もしそうするなら、以後、宗教界は(他の宗教団体も含め)文化庁でなく、財務省の管轄ということにすべき。当然でしょう?「国有財産」なら。宮司の勝手も許されませんよ。もしかして「国の神官」となって「上級公務員」のような立場を夢見ている方もいるかもしれませんが、待っているのは「国有財産である宗教施設を管理する」小役人にいちいち指図を受ける薄給の「嘱託職員」の立場です。高級車は諦めてくださいね)

また、極端・乱暴にも「占領憲法だから現憲法無効」論を主張する方もいますが、昭和の時代ならともかく、平成の世でもこれを主張するということは、現憲法で即位された「今上天皇陛下の地位も無効だ」と主張しているのと同じです

当然ながら、現憲法の「基本的人権の尊重」の精神に基づいて制定・運用されている各種法律による自分自身への法的保護もいらないと宣言していることになります。過去の「自虐史観」が嫌いなのはまだ理解できますが、政府の役人にフリーハンドを与えて、現在・未来の自分個人が虐げられるのはお好きなようで、変わってますね。

(ついでにいえば、日本人にとって「東京裁判」は「昭和天皇に戦争責任なし」を確認したことに意味があるので、その他の件は2次的なこと。問題は敗戦そのものにあるのであって、拙劣な戦争指導だった軍部官僚に同情する人が少ないのは仕方のない事です。GHQの見え透いた宣伝に洗脳されているわけではないでしょうね)

それ以前に、「法の支配」とか「立憲主義」とは、国民が個人の「基本的人権」(人間であるということそのもの)を守るために政府(権力側)に突きつけたものだというのが基本です。

東洋だの西洋だの、日本の「美しい」こころだの、全く関係ありません「人身保護」が基本です。

なお、人権には「身体や言論・表現・信教の自由」だけでなく、「財産権」などもあります。政府が財政赤字だからといって、突然アナタの財産が没収されたら困るでしょう?「人権」というのは、ワガママな人を野放しにすることではないのです(苦労知らずのお坊ちゃんには「人権蹂躙」という状態が想像もできないのかもしれませんが)。

どちら様も、憲法(国家基本法=すべての法律を作る際の基本法)を考える際は、この点を十分に考えてください。

まあ、自衛隊を軍隊でないというのは無理があるという方は多いし、国家の個別的自衛権を否定する人もいないし、憲法9条の規定にもかかわらず、自衛隊が違憲でないのは、同13条によって個人の幸福追求権を政府が保護する義務があるから、というのが通説です(故に、当然自衛官も個人として尊重される。現憲法の最重要規定こそ13条。9条はともかく、13条を削除して国防軍作っても、「兵隊は人権なき消耗品」。志願制だと誰も入隊しないでしょう。徴兵制?そうなったら、国民の最大関心事が「徴兵逃れ」になってしまう。国防力は下がるばかりです)。

いずれにしろ、自称「保守」論客とか、憲法など読んだこともないであろう旧地主さんやマイナー新興宗教団体(税金払ってますか?)が、土地バブル崩壊後に平成になってから作ったナントカ会議のメンバーに多い、「個人を否定」する者の「個人的意見」なんて、それ自体矛盾だし、滑稽。議論にもならないし、まともな人には誰にも相手にも支持もされないでしょう。

(全国に法学教授とか法学者は千人単位でいるんじゃないかと思いますが、ナントカ会議関係の自称「保守」の「法学部教授」さんて5人もいないんじゃないかな。学生がこの教授さんについて学んだ場合、およそあらゆる法律の関わる資格試験は諦めたほうがよいでしょう。そもそも「教授」になるって全然「資格」不要。雇った大学が教授だと辞令を出せばいいだけなのが実情ですから。また、法律について「一般の学者なんか関係ない」のなら、他の歴史、思想、政治、防衛、技術などなどのあらゆる分野でも「関係ねーだろ」がまかり通るようになって、社会は暗黒時代に突入ですな。まるでポル・ポト時代のカンボジアだ)

こういう人は、批判に対して神経質で、いつもプリプリ怒って「主張」ばっかりしてますが、「個人より公の秩序が最優先」だというなら、「無私」の精神で、身も心も「財産」も、国家・社会に差し出したらいかがでしょうか。間違いなく「お国のために」なります。どうです? ぜひ!

「国」という抽象的なものではなく、リアルに税務署と財務省がさぞ大喜びするでしょう

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2016年1月18日 (月)

下町ボブスレーでCOOL RUNNINGS!

クール・ランニング [DVD] 下町ボブスレーの挑戦 (町工場の底力)

「氷上のF1」と呼ばれるボブスレー競技。この競技で、フェラーリ、BMW、マクラーレンなど海外の一流自動車メーカーが製造するボブスレーを向こうに回し、東京は大田区の下町メーカーが中心となって取り組んできた「下町ボブスレー」プロジェクト。NHKのTVドラマにもなりました。

*下町ボブスレーネットワークプロジェクト公式サイト(冬季オリンピックを目指す、モノづくり大田区からの挑戦。)

*下町ボブスレーネットワークプロジェクト推進委員会 Facebook

2018年の韓国・平昌(ピョンチャン)冬季五輪での、日本チームの採用を目指して頑張っていましたが、惜しくも今回は不採用。しかし、2016年になって早々、あの映画「クール・ランニング」にもなった、南国・ジャマイカのチームが採用するとのニュースが飛び込んできました。

・ジャマイカ代表にそり提供 下町ボブスレーで平昌挑戦(47NEWS/共同通信 2016.1/16)

・「下町ボブスレー」ジャマイカ代表が採用発表(NHKニュース 2016.1/17)

※映画「Cool Runnings」予告編(英語)

※新しい下町ボブスレーへ向けた活動【2015】

下町ボブスレー 東京・大田区、町工場の挑戦 下町ボブスレー―世界へ、終わりなき挑戦

下町ボブスレー 僕らのソリが五輪に挑む-大田区の町工場が夢中になった800日の記録- (B&Tブックス) ザテレビジョン特別編集 日曜劇場「下町ロケット」 (角川SSCムック)

黒鉄ボブスレー 1 (ビッグコミックス) 黒鉄ボブスレー(2) (ビッグコミックス) 黒鉄ボブスレー 3 (ビッグコミックス)

「まいど一号(人工衛星)」「江戸っ子一号(深海無人探査機)」に続く、日本の下町工場連合の世界的挑戦。クール・ジャパンとクール・ランニングなジャマイカが組んで世界への挑戦ということで、小説・TVドラマ「下町ロケット」なみに話題性も十分。ピョンチャンでの好成績を期待したいです。

まいど! 宇宙を呼びよせた町工場のおっちゃんの物語 深海8000mに挑んだ町工場 無人探査機「江戸っ子1号」プロジェクト

参考記事 : 2015年は下町からGO!?(2015.1/1)

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2016年1月16日 (土)

「浦沢直樹展」(世田谷文学館)観てきました。

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「パイナップルARMY」「YAWARA!」「Happy!」「MONSTER」「20世紀少年 / 21世紀少年」「PLUTO」「BILLY BAT」「MASTERキートン」などなど、話題作・問題作を次々と発表されている漫画家の浦沢直樹氏の初の本格的展覧会(個展)が、東京・世田谷文学館で開かれているので観てきました。

*「浦沢直樹展 描いて描いて描きまくる」(一般一人800円)2016年1月16日(土)~3月31日(木)

*世田谷文学館ツイッター(@setabun)

*浦沢直樹_スタジオ・ナッツ公式情報 ツイッター

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京王線・芦花公園(ろかこうえん)駅から徒歩数分。閑静な住宅街の中にある文学館で、1000点を超える作品の原画や、少年時代の作品、学生時代の練習画、連載漫画以外のイラスト等の作品、そして、音楽活動など、広範な展示内容でした。

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※↓世田谷文学館全景と入口のイラスト。
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デビュー前の修行時代では、手塚治虫氏の画風を強く意識したらしいものが多かったことや、1980年代などにアウトドア雑誌BE-PAL小学館)に載っていた「ビーパル小僧のアウトドア教本」が浦沢氏の筆だったことに今さらながら気付かされて、興味深い展示でした。

ファンの方にはお勧めの企画展です。

(※以下の写真はロビーの様子と記念撮影スポットです)

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※下は、「浦沢直樹展」特集の世田谷文学館ニュース(左/リンク先はPDF)と、「浦沢直樹展」の公式本(税込み2700円)

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浦沢直樹 描いて描いて描きまくる (原画集・イラストブック)
浦沢直樹 描いて描いて描きまくる (原画集・イラストブック)

美術手帖2016年2月号 浦沢直樹 原画集・イラストブック 漫勉

※世田谷文学館 浦沢直樹展 描いて描いて描きまくる(InternetMuseum)

※館内には喫茶店「どんぐり」があり、企画展専用メニューもあります。文学館付近はもとより、芦花公園駅付近もあまり飲食店がないので、休憩・軽食はここでするのがオススメです。
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また、同展のチケットで、「戦後70年と作家たち」展も見ることが出来ます。坂口安吾氏や海野十三氏、三島由紀夫氏、映画監督の黒澤明氏などなどの直筆原稿や手紙などが展示されています。こちらも一見の価値ありです。

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(*下の本は参考です。今回の世田谷文学館の展示とは関係ありません)

美術手帖 2015年 09月号 私の「戦後70年談話」 戦争と文学スペシャル (集英社ムック)

参考記事 : 文学の話題2題 ― 日本SF展とアンの花子さん(2014.7/21/「日本SF展」は世田谷文学館で開催されました)

追記 : 本展覧会開催の模様が、テレビ東京系の番組「クロスロード・スペシャル」(#119「漫画家 浦沢直樹」/2016年2月20日PM10:00~)で、放映されていました(初日の紹介場面のどこかに私がおります…(^_^;) )。

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2015年6月18日 (木)

クマ出没に異常気象。注意しましょう。

熊さんの出没が最近増えているそうです。異常気象集中豪雨も多いし、地震や噴火も多いです。予備知識をつけて、用心しませう。

*ツキノワグマ:分布域、人の生活圏に迫り被害増加(毎日新聞 2015.6/17)

*エルニーニョ現象続く 気象庁、終息の判断修正(47NEWS/共同通信 2015.5/12)

*次々噴火する火山 日本列島の状況はどこまで深刻なのか ――島村英紀・武蔵野学院大学特任教授に聞く(ダイヤモンド・オンライン 2015.6/17)

人里に現れるクマ (野生動物被害から考える環境破壊 今、動物たちに何が起きているのか) 山でクマに会う方法 (ヤマケイ文庫)

となりのツキノワグマ (Deep Nature Photo Book)

「サバイバル」と言っても、家族用から野生児(?)向けまで、都市防災からアウトドアまで、いろいろです。ご自分に合った知識を身につけましょう。

登山者のためのファーストエイド・ブック ふだん使いの防災グッズ (ワールド・ムック1006)

災害時に役立つサバイバル術を楽しく学ぶ 防災ピクニックが子どもを守る! (家族・教育・生活) こどものための防災・防犯シリーズ「もしものときにできること」 ぐらぐらどーん! /自然災害編1 [地震・津波] [DVD]

an・an SPECIAL 新装版 女性のための防災BOOK (マガジンハウスムック) クロワッサン特別編集 防災BOOK  家族、ペット、そして私を守る (マガジンハウスムック)

サバイバル登山入門 図解!! 生き残るためのやりかた大百科―緊急時に役にたつ(かもしれない)175の豆知識。

世界のどこでも生き残る 完全サバイバル術 (ナショナルジオグラフィック) 世界のどこでも生き残る 異常気象サバイバル術

※意外(?)にお勧めなのがこれ↓。「SAS(英軍特殊空挺部隊)」式と銘打つ割には戦場や、よくある無人島の話ではなく(表紙デザインが中身とちょっと違う感じ)、日本に多い自然災害や交通機関関連トラブルなどへの対処法、救急法、日頃の体力づくり、メンタル・コントロール法など、一般人にとって結構有用な情報が1冊にてんこもりです。家庭での火災対処法や町中での防犯対策ものってます。家庭の主婦向けの防災本と合わせて読めば家族の防災もハイレベルなものに(たぶん)。
図解危機脱出マニュアル―SAS・特殊部隊式

ついでに、「地学」のお勉強も。地味な地学や火山学では出世できないし、予算も取れないので、専門家も少ないようですし。

竹内均の日本列島史 (ニュートンムック―Geographic) ナショナル ジオグラフィック アーカイブ・ブックス 大自然の脅威

ニューステージ新地学図表―地学基礎+地学対応 ジオパークを楽しむ本—日本列島ジオサイト地質百選—

日本の火山図鑑: 110すべての活火山の噴火と特徴がわかる 地震と火山 (パーフェクト図解)

直接関係ないですが、イヌ好きな方のためのこんな本も。災害救助犬に限らず、イヌの訓練全般の参考になりそうで、巻末に「救助犬のファースト・エイド」(ケガをしたイヌの応急手当て)が載っているのが非常にユニークです。

災害救助犬トレーニング&運用ハンドブック (INSARAGガイドラインに基づく世界標準の救助犬とハンドラーをめざす)

 

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2015年4月29日 (水)

多様な「本のカタチ」の歴史…「世界を変えた100の本の歴史図鑑」

「本」の多様な5000年の歴史をビジュアルに紹介する本が出ていました。

世界を変えた100の本の歴史図鑑: 古代エジプトのパピルスから電子書籍まで
(原書房刊・A4変型判・288頁・本体価格3,800円+税)

ちと高価ですが、古代エジプトのパピルス文書から、世界最古の印刷物・日本の「百万塔陀羅尼」や平安絵巻なども紹介されていて、多様・多彩な「本のカタチ」の発展を知る上で非常に興味深いです。

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